翼をください-2
「っぅ」
男が眉をしかめ小さく声をもらした。
それを合図にリョウツゥはより早く頭を上下させ、より強く吸い上げる。
「うっ」
ドクッ
「ん゛く」
丁度頭を引いた時に精が放たれ、リョウツゥはそれをむせずに何とか飲み込んだ。
「っ……はぁ」
男は満足そうに息を吐くと、役目を終えた肉棒を舌で掃除しているリョウツゥの頭を撫でる。
「ありがとう」
「ひぇ」
いえ、と答えようとしたリョウツゥだったが舌を出したままだったので間抜けな返事になってしまった。
クスクス笑う男に、仕事を終えたリョウツゥはぷうっといじけて見せる。
「ごめんごめん」
男は大して悪びれもせず、リョウツゥを抱き上げた。
「……ぁ……」
前向きになるように胡座の中にリョウツゥを座らせた男は、後ろから手を回して小さな胸をさわさわと撫でる。
「大きくならないな」
「ん……急には……無理です」
リョウツゥは身体をよじって男を見上げ、いじけたように答えた。
男の長く焦げ茶色の髪から覗く同色の瞳は、右側しかなく左側には包帯が巻かれている。
彼は里を襲った怪鳥から飛べない子供達を庇い、左翼と左目を失った。
なのに、飛べなくなったからと、ただそれだけの事で子供達を守った彼を、里の者達は陰送りにしたのだ。
リョウツゥにはそれが腹立たしくて哀しい。
だから、自分が陰送りになった時、彼を見つけて正直嬉しかった。
やっと恩返しが出来る、役立たずの自分でも彼に尽くす事が出来る。
彼が救った子供達の中に、リョウツゥも居たのだから。
「お礼をしないとな」
男の言葉でリョウツゥはハッと現実に戻る。
「お礼なんて……んっ」
乳首を服の上からキュッと摘ままれ、リョウツゥの肩がぶるっと震えた。
「そう言うな。お前の可愛い声を聞かせてくれ」
男はリョウツゥの首筋に顔を埋め、軽く吸い付く。
「あっ、バインさん」
ぞくりと肌が粟立ち、リョウツゥは喉を反らした。
バインの右手は服の中にまで潜り込み、直に胸を揉み始める。
「ぁ……ンっ……はぁん あぅ」
左手は脇腹を撫で降り、腰帯をしゅるりと解いた。
前合わせの服がはだけて、あられもない姿になったリョウツゥを、バインは楽しむように撫で回す。