投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

飛べない鳥の飛ばし方の最初へ 飛べない鳥の飛ばし方 6 飛べない鳥の飛ばし方 8 飛べない鳥の飛ばし方の最後へ

翼をください-1


 一人前になれますように。

 リョウツゥが『始まりの泉』に願ったのはそれだった。

 高い山々がそびえる緑の地域では、翼を持つ緑の民が暮らしている。
 山の中腹に家を構え、陽当たりの良い斜面で樹果を育て、あまり陽が射さない場所では茸類を育てていた。
 険しい崖っぷちを移動するのに翼は必需品。
 緑の民は小さい時から飛ぶ練習をし、10歳になる頃には山々を飛び回れるようになるのが普通だ。
 しかし、リョウツゥは16歳になった今でも飛ぶ事が出来なかった。
 飛ぶ事が出来ないと移動も困難な地域。
 小さい頃なら親が運んでくれたり出来るが、身体が大きくなると無理だ。
 元々飛べない他の民なら専用の籠に入ってもらい、飛び手が2人で運ぶ事も可能だが、翼を持つ者にはそんなに優しくはない。
 いくつになっても飛べないリョウツゥは『お荷物』『厄介者』として弾かれていた。

 そんなリョウツゥに里の者は勿論、両親までもが辛く当たった。
 学校に行くのもままならず、山の陰で飼育している菌類の世話を押し付けられたのだ。
 山の陰はめったに陽が当たらず、湿気った空気が漂う場所。
 ここは年老いたり翼が傷ついて飛べなくなった者、時には罪人などが罰として送られる、通称『陰送り』と言われる場所だった。
 すえた臭いに湿気った空気は羽毛に絡みつき、身体を重くさせた。
 しかし、翼を出していないと険しい斜面ではバランスが取れないのだ。
 毎日毎日、暗い場所での作業は時間の流れを狂わせ、気持ちも滅入らせた。

 唯一の気晴らしといえば、夜の営みだった。

「ん……む」

「ああ、巧くなったなリョウツゥ」

 胡座をかいて座った男の股間に顔を埋めていたリョウツゥは、ゆっくりと頭を上げる。

「ふぁい」

 紅潮した頬にとろんと潤んだ瞳のリョウツゥは、濡れた口元を舌で舐めた。
 30代半ばの男は優しく微笑むとリョウツゥの頭を撫で、その手を頬まで下ろすと指で口元の残りの唾液を拭う。
 リョウツゥは気持ち良さそうに目を閉じて、その指の感触を楽しんだ。

「さ、続けてくれ」

「はぃ」

 男の言葉に従い、リョウツゥは再びそそり勃った肉棒を頬張る。

「んむ」

 まだ女として成熟してないリョウツゥにとって、成人男性のソレはとても大きかった。
 口にいっぱいいっぱいになったモノに必死になって舌を這わし、入りきらない部分は細い指で扱く。



飛べない鳥の飛ばし方の最初へ 飛べない鳥の飛ばし方 6 飛べない鳥の飛ばし方 8 飛べない鳥の飛ばし方の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前