3話-6
「ふあぁぁ……気持ちいい……」
春斗の精液の温かみを朱莉はコンドーム越しに感じて恍惚とした表情になっている。腰の方はまだ前後に軽く動かして余韻を楽しんでいる。
「キス……していい?」
「ああ。そのまま倒れておいで」
春斗は朱莉の両手を引いて身体を自身の上半身の上に倒れ込ませた。唇が触れ合う直前に朱莉は春斗の顔の両脇に手を付いた。おそらく春斗に体重を掛けないためだろう。
「俺に体重預けていいよ」
「うん……ありがと……」
春斗は朱莉の背中に腕を回して愛する彼女を抱き寄せ、唇を重ね合わせた。装着しているコンドームの処理をしなければという意識が、春斗の脳裏を若干かすめたが、かすめただけで終わり、二人は抱き合ったまま自然と眠りについていった。