白き流路-8
「こっちの穴も悪くないだろ?なんたって、これならデキっこないんだし・・・」
父は私のお尻に搾りだしたマヨネーズを擦り込んでそのままそこを犯し始めた。
あの頃の私は毎晩のように私の布団に潜り込んでくる父親に体を弄ばれる。
普段は真面目に勤める優しい父なのに、真夜中になるとこれに怯えて暮らしている。
妊娠の恐れがないからだと生理中でも平気で犯されてしまうのだ。
母はこれをずっと前から知っていて、何も言おうとしない・・・
「気が済んだ?」
分厚い手のひらで私の腰を掴んでいた慎吾はしばらくの間、体を震わせて静かに抜きとった。
その拍子に何かをぷちゅりと漏らしてしまったけど、もうそんな事にかまってはいない。
カオリは私の親友で男まさりなサバサバした性格だった。
いつの間にか私の中に棲んでしまって、時々父から受ける虐待を代わってくれたのだった。
父に犯されてる時でもカオリは「大丈夫、大丈夫。すぐ済むからって・・・」横を向いていた。
父の精液を飲み込むのが嫌だからって、すぐにおなかの中で受けてしまう。
サトミは私の知らない女で記憶にはまったくない。
男好きで悦んで代わってくれるのだが、口でするのが大好きだし、お尻の穴もよく使うものから明くる日はよく痛んだ。
その分、極力妊娠を避けてくれるから、思いようでは助けられた。
ただ・・・
私にはその覚えもまったくないのだが、隣のおじさんや自動車工場のお兄さんが言い寄ってくる事から察して、あちこちで関係を持ったのだろうと思う。
最初は私自身にまったく覚えのない事ばかりで困惑した。
だけど、少しずつ彼女たちの記憶をうっすらと共有するようになったのだ。
私には自分の番も含めてどれもこれも悪夢だった。
だけど、彼女たちはそうしながら私を守ってくれたには違いない。
そして、徐々に・・・徐々にそれらがすべて私自身なんだと悟った時から彼女たちは姿を消して行った。
「母さんの事・・・好き?」
「好きだよ。」
慎吾を抱き寄せて唇を重ねる。
どうしたって私たちは母子なのだから、これも仕方ない事に思えてきた。
どう言ったところで慎吾は私の・・・私たちの最愛の息子に違いはないのだ。
こうなってしまう事はごく、自然な事であるいは運命みたいなものがあるのかも知れない。
あるいは私が無意識のうちに招いた繰り返しのようなものなのかも知れない。
だって・・・本当は慎吾は父の子なのだから。
完