白雪の問題=憲の問題-7
傘を肩に担いで振り向く憲はまるでターミネーターの様だった……と、後にクラスメイトは証言した。的確な表現だ。アタシもそう見えた。
そのまま憲は高坂へと歩み寄って行く。
「ま、待てって、憲!!マジゴメン、謝るから!!」
あ、土下座した。
「……独」
「な、なんだ!?」
漫画なら、白い歯がキラッと輝く様な表現がされたであろう笑みで高坂は憲を見た。
「古今東西……この状況で待ったヤツがいるか?」
「……い、いませんね」
「じゃあ……待つ訳ないだろ!!!」
この後、高坂は見るも無惨な状態になるのだが、とてもじゃないが文章に出来そうにない。ラブコメ小説がサスペンス小説に変わる訳には、ちょっといかんからな。
いい加減、高坂にも日の目を見せてやったらどうだ?
なぁ、ヘタレ。
まぁ、一応アタシにとってはいい結末だったから良いけどな。
「こ、殺されるぅ!!」
「じゃあ……望みに殺してやる………!」
HAPPY END?