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脅迫文=恋文?
【コメディ 恋愛小説】

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=シリーズ番外編・高坂独と八木愛里の場合-1

よぅ!!
皆、待たせたな。
やぁっと俺が主役デビューだ!!
……スポットだけどな(泣)。


『=シリーズ番外編・高坂独と八木愛里の場合』


……なんというか……ちょっと緊張してる。なんせ、この話が決まったのはついさっき(約十秒前)だからだ。
何で人気の憲や矢城じゃないかと言うとだな。ヘタレのヤツが、『ネタがないから、お前らだしたる。感謝して敬え』だのと言いやがって、ここにいる訳だ。
で、この物語は一応…俺と八木の二人が主人公なんだが……照れる。
別にヤマシイ事はない。
けどなぁ、恥ずかしいっつーかなんつーか。
まぁ、ここで俺の緊張感を話しても進まないし、始めるとしよう。

約四ヶ月前、俺は失恋した。好きだった白木さんが、俺を好きだったはず(冗談抜き)の矢城孝之と言う、同性愛の方に傾向があった男とチョコを口移しで食べながらイチャついてる所をこの目でしっかり見た。
失恋をした理由にしては、バラエティに富んでると言うかレアだったと言うか、って感じだな。神様も存外、意地悪な存在のようだと、俺は薄れ行く正常な意識の中で考えた。
その後の事はあまり覚えてないが、おぼろ気に憲が貰うはずの矢城のチョコを食う、と言う…いま考えれば背筋が凍る所ではないぐらい恐ろしい事を考えていたのは覚えている。
やらなくてよかった。
まぁ、からかうのはやめられんけど(笑)。
とりあえず、そんな感じでした失恋だが、今は正直……失礼ではあるが何故、白木さんに恋焦がれていたのかよくわからない。白木さんはとても美人だし、いい人でもあるけど。
そんな失恋を忘れさせて(?)くれたのが、隣にいる八木愛里なのだ。
最近、八木と一緒に帰る事が多くなった。いや、ほとんど毎日と言った方が正しいかもしれない。
それぐらい、一緒にいるし、話も良くする。大抵は他愛もない、雑談というか談笑と言った感じだが、それがまた、とても心地良い。
八木は良く笑う子だ。はにかむ様に笑みを浮かべる顔が可愛いし、クラスのみんなからも好かれている。
バレンタインの時に告白された時は本当に驚いた。彼女はクラスメイトだし、話も……まぁ、よくする方ではあった。
が、彼女が俺に好意を抱いてるって言うのは初耳だったし、俺は八木は憲が好きなんだ、と思っていた。
告白されたは良いが、当の俺は失恋したばっかで、判断に窮した。
もちろん、それを受け入れる事も、考えはした。けど、それは八木に失礼だと思った。
失恋した直後に、他の子の告白を受け入れるなんて、まるで代用品を使うようじゃないか。
………いや、これは建前だ。
俺はまだ、受け入れられないんだろう。彼女の事を。だから、友達付き合いをまだ続けている。答えも出さずに。
………本当はとっくに出てる。出ていながら、今はこの関係を続けたいと考え続けていた俺は……卑怯者だ。
なぁ、八木……そんな俺でも、君は好きか?
卑怯者で臆病な俺だけど、君を好きでいいか?
そろそろ、彼女に答えを言う時だろうな。


ど、どうもこんにちは。八木愛里です。

な、何で私がこの話で話してるのかはちょっとよくわからないよ。
作者の人が『独とタブルで主役にしたるから、あとはご自由に』なんて言ってたけど、な…何を自由にすれば良いんだろう……?
……とりあえず恋愛小説だから、そういう話でいいかな?


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