投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

エスが続く
【OL/お姉さん 官能小説】

エスが続くの最初へ エスが続く 18 エスが続く 20 エスが続くの最後へ

1. Someone to Watch over Me-19

「悦子……」
 尖端を蜜に塗れた入口に押し当てたまま、上下に擦りつけてくる。熱い肉塊がクリトリスを弾いてきて悩ましい嘆息を漏らしている悦子を覗き込み、「挿れていい?」
「んっ……」
 だからそんなこと聞くなって。
 だが久しぶりに見た男茎のあの形で、自分のイヤラしい場所を擦られていると思うと、これ以上我慢できなかった。
「……い、いれていい」
 言うやグッと力を込めて沈めてこられると、悦子は高い喘ぎを上げて枕にしがみついた。なんていう声を出してるんだと自分で恥ずかしくなるが、長い時間舌で翻弄され続けた体の内部は焦燥に爛れそうなほどこの瞬間を待ちわびていたのだから、抑えろと言われても無理だった。
(こんな普通にするの……、初めてかもしれない)
 脳髄まで沁み渡る甘い痺れで朦朧となりながら、正常位を初めて体験したかもしれないと気づいた。いや、きっと昨日もしていたのだろう。だがこれまでの男は正面から悦子を組み敷いて接合してくれた記憶がなく、騎乗位ばかりだった。平松の男茎は、悦子の体の内部を押し広げ、力強く屹立して悦子が求める全ての場所を満たしてきてくれた。下品な言葉だが『ハマり具合がいい』と言いたくなるほど、繋がった一体感がある。
「すご……、か、……かたいよぉ……」
 平松が再び悦子に覆いかぶさって身を寄せてくる。悦子は枕から手を離して、平松にしがみついていた。
「んっ……、悦子のアソコもすごく気持ちいいよ」
 囁かれると恥ずかしいのに男茎を締め付け熱い蜜を浴びせてしまった。平松はもう奥まで貫いている腰を進めて、行き止まりの柔らかみを亀頭の先で押し上げ、更に深く繋がろうとしてきた。これ昨日もされた、と子宮まで届けられた力強い男の硬度に記憶を蘇らせた時には、
「わっ……、やっ……、ああっ!」
 と、すでに為すすべなく絶頂に達していた。徐々に押し上げられるのではなく一気に襲ってきた。頭が痺れて真っ白になり、体が自分のものではなくなるかのような浮遊感と落下感を同時に感じながら、その感覚は昨日この男に初めて知らされたものであることも思い出していた。強くしがみつきながら身をヒクつかせていると、平松がぎゅっと抱きしめてくれる。絶頂の余韻をむにゅっとした肉の中で過ごす心地よさは味わったことがないほどの幸福で、悦子は潤んだ瞳で見上げると唇を少し開いて平松に表情で訴えた。意図を察した平松が唇を吸ってくる。やがてキスをしながら平松が腰を揺すり始めた。スライド幅を徐々に大きくしながら、悦子の性感に塗れた体内を抉ってくる。
(きもちいい……)
 羞恥を蔑ろにして素直に認めると、更に快楽が増した。これは久々のセックスだからという理由ではない。この度初めて知らされる快楽に襞壁を擦られる度に歓喜の雫を漏らしていた。もう次のが来た、なんなんだ私の体、と思っていたら、
「悦子……、出していい?」
 と折しも問われて、悦子は頷きながらキスをせがんだ。舌を絡め合い、平松が呻き、体の中で射精の脈動に暴れまわる男茎の感触に悦子もまた一緒に絶頂に達していた。強く抱き合って息を整える。ゆっくりと平松が腰を引いていって悦子の中から抜け出す。身を起こした平松がたっぷりと精液を湛えたコンドームを外して結びながら、
「すごく……、気持いいです」
 と言った。
「う、うん……」
 曖昧な返事をして、徐々に理性を取り戻し始めた悦子は急にバツが悪くなって平松から目を逸らし、ゆっくりと身を起こすと下腹部を拭うためのティッシュを探した。その姿を見せずにどうやって拭ったらいいだろうと瑣末なことを考えていると、先に身を起こしていた平松がまた肌に手を伸ばしてくる。
「ん……、だから、話を――」
 だらしない自分を戒めて、上司と部下して今後もやっていくために、この男と一段落つけて話し合おうと目を向けて驚いた。平松の股間では、まだ男茎が屹立していた。それだけならいざしらず、それは新しいコンドームを装着しなおしていた。「……えっ?」
「もう一回……」
「……えっ? ……ええっ!?」
 頭は冴え始めていても、肌はまだ交わったばかりの愉楽を有々と残している。指先でなぞられ唇が押し当てられてくると、騒めき始める性楽が戻ってきた理性を再び彼方へと押しやった。




 酔っ払って彼を自宅に引き込んで抱かれた。よく憶えていないが、正確には、抱かせてやったのだろう。きっと一回や二回の交接ではなかったと思われる。性楽の果てに眠りにつき、やがて目覚めて狼狽えた。狼狽えているのに彼が迫ってきて、拒絶の体を見せながら半ば強引さに惹かれてまた交わった。今度は酔っ払ってはいなかったが、途中から記憶が曖昧になった。それほどの性楽だった。やはり一回や二回ではなかった筈だ。悦子が長い時間をかけてまどろみから漸く覚めると、ベッドの上に裸で横たわり、傍らにはまだ平松がいた。男の汗の臭いには、不快感よりもふんだんに抱かれたと実感される甘い脱力感が勝った。


エスが続くの最初へ エスが続く 18 エスが続く 20 エスが続くの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前