吸血餓鬼-8
清水は煙草をくわえる。ライターに火をつける玲香の手は震えていた。揺れ炎に煙草をつけ吸い込む清水。ゆっくりと煙を吐き、ニヤリと笑いながら言った。
「やっト君を抱けるよ、玲香ちゃん。フフフ…。」
清水は欲望に満ち溢れたいやらしい表情を浮かべていた。
「清水さんは、ずっと私を抱く事を考えていたんですか…?」
恐る恐る顔を覗き込む玲香。
「当たり前だろ。何の為に毎回指名して高価なプレゼントをあげてると思ってるの??」
「そ、それは…私とお酒を飲むのが楽しいから…」
清水は玲香の言葉の途中で笑い出した。
「ハハハ!もう女を抱く意欲もない年寄りじゃあるまいし!いいか?見てみろ。キャバクラに来てる男達の目を。みんな隙あらば抱きたそうな目をしてるだろう?高いプレゼントを贈り、指名してみんな気を惹こうと必死だ。どうして必死になり気を引く?それは抱きたいからだろ?プレゼントして金使うだけで満足する男なんかいるか?いないだろ?本当に酒だけを楽しみたきゃ高級クラブに行って落ち着いた女に酒をついでもらうさ。キャバ嬢なんて風俗嬢と大差ない。そこらの普通よりもちょっとだけいい女がいるってだけだ。実際ちょっとプレゼント攻撃すれば簡単に抱かせてくれるキャバ嬢なんてごまんといる。玲奈ちゃんは中々抱かせてくれないからそろそろシビれを切らしてたところだったんだよ。」
玲奈は愕然としたような顔で清水を見ていた。
「しかし高価なプレゼントを君にはたくさんしたよね。高い酒もたくさん頼んだ。指名も毎回した。それでも抱けなかった事を考えれば100万払って抱いた方が安上がりかも知れないな。僕も色んな女を見てきたが、君はずば抜けていい女だ。100万の価値は十分にある。これからもあの男に頼んで君を抱かせてもらおう。約束は仕事が終わってから明日の出勤までの時間を好きにしていいとの事だ。フフフ、僕は明日は休む事にしよう。今まで貢いだ分の元は取らせてもらわないとね。」
そう言って玲奈の体を舐めるように全身見つめた清水であった。
清水が竜彦による玲香の買春斡旋の第1号になるのであった。