裕也だけの主任 3-2
仕事を開始して早々だった。
「鈴木くーん、こっち来て!!ここ違うじゃない、また同じ間違いしてるよ!」
「えッ、あ、本当だ。すみません…。」
「も−、これじゃ、最初っからやり直しでしょ。ほら、早くやって!」
「…、」
「聞いてんの?返事は?」
「は、はい。」
「返事くらいちゃんとしてよね、もう!!」
会計書類に厳しいチェックが入り、叱られる。
しかし裕也は、自分の指導をしながらデスク周りやキャビネットの間をせわしく行き来する主任の姿を盗み見するようにじっと見ていた。
(「アイツまた叱られてやんの(笑)」)
(「美人主任にキツく言われても懲りないんじゃ、Mなんじゃね?(笑)」)
(「俺、夜のご指導受けたいかな(笑)」)
冗談っぽいひそひそ話が聞こえてくる。
(今日のパンツルックもセクシーだな!あの長い足、締まったお尻…)
(お前らは妄想だけだろうけど、こっちは中身知ってんだぜ。味もな…)
今日は叱られても、そういう優越感が込み上げる。
(あの匂い、柔らかい肉の感触…早くまた味わいたいなぁ…)
股間のムズムズが止まない裕也は、ほどなくしてトイレに向かい、個室で思いっきり抜いて鎮めた。
その夜、裕也は同期の男ら数名との飲み会に参加していた。
それぞれの部署の話や愚痴で、まるで一人前のサラリーマンのように盛り上がっていた。
「で、鈴木は新しい彼女出来た?」
「出来るわけないよ、別に欲しくもねぇーし。」
「寂しいこと言うじゃんか(笑)」
「つーか、鈴木の上司って美人だから良いよなぁ!俺んとこさ、オヤジばっかだせ…」
「その人、結婚してんの?」
「綾瀬主任か…、してるよ。」
「そっか、旦那さんマジ羨ましいよな。米倉涼子みたいでさァ!」
「ドクターXのだろ?」
「俺も米倉涼子になら診てもらいてぇ〜(笑)」
「なぁ、鈴木ぃ、主任の写メ撮って送れよ!」
「そうそう、どんなんでもいいけど、出来たら全体と顔の2枚(笑)」
「ムリ、ムリ。ひっぱたかれるよ(苦笑)」
「なんだ、つまんねーの。本当は自分だけ持ってんじゃね?」
「隠し撮りしてオナネタにしてんだろ〜おい?」