〈愚者達の夜〉-18
『マンビラもピンクで綺麗だなあ?肉厚な薔薇の花弁みたいだぜ?』
『クリちゃんも小さくて可愛いねえ〜……これからオ〇ニーより気持ち良いコトいっぱいしてあげる……』
「触んないでぇッ!!あっち行ってよぉッ!!い、嫌ッ嫌あッ!!」
『あまり皺が無いケツの穴ですねえ……ちょっとア〇ルプレイには向かないけど……ま、直ぐに“伸びます”か…?』
オヤジ達は待ち望んでいた咲良の股間を凝視し、思い思いの言葉を沸き上がるままに吐いていた。
プックリとした秘穴はマシュマロのように柔らかく、ピンク色の肉花は、手塩にかけて育てられた花のよう。
その花弁を辿れば、とても小さな秘豆に行き着き、それを隠すように陰毛はフンワリと生えている。
そして、まだ肉感の控えめな尻肉の割れ目には、やや浅黒い肛門が窄まって付いており、皺の類いが少なく、まるで笑窪のような可愛らしさを見せていた。
オヤジ達は、またも犯罪を犯した事を〈良かった〉と、心の底から思った。
親子ほども年齢の離れた美少女と“御近づき”になれるほど、オヤジ達には人間としての魅力も、そして力も無い。
だが、犯罪という非合法な手段を用いれば、それは容易い。
蛇のようにしつこく付け狙い、家や行動パターンを調べあげ、そして、拉致して監禁してしまう。
その後はもう、やりたい放題だ。
今回の獲物は最高だった。
顔も性格も、世の男共がアイドルに求める要件を完璧に満たしていたし、しかも、胸も股間も少女趣味のオヤジ達の嗜好に添うものだった。
全くもって、不満などあるまい。
「……ヒック…ヒック…お願い……ヒック…私…誰にも言わない……ヒック…誰にも言わないから…もう帰して……」
涙ながらの哀願は、やはり聞き入れられる事は無い。
地上に舞い降りた天使は、オヤジの姿をした鬼畜達に手足を掴まれ、翼を折られたのだ。
風を受け、空を斬る羽は毟り取られ、無惨にもヘドロの海に沈んだのだ。
鬼畜達は咲良を放さない。
もし放されるとしたら、何の魅力も取り柄も無くなった、最下等な生き物である《豚》に咲良がなった時だろう。
「ヒック……ね?…誰にも言わない…!?……ほ、ホントに言わないからぁッ!!…もう嫌あぁぁぁ!!!」
咲良は、首謀者の握る冷たく輝く球体に、怯えの色を隠さなかった。
夏の終りに力無く鳴く蝉のような、ジージーと騒ぐ其れは、萌に用いた金属製ローターだった。