A-7
バスタオルで身体をさっと拭き、ベッドルームへ向かう。
2人で向かい合って寝そべると、久しぶりの感覚に羞恥が過る。
裸のまま寝るのにはまだ肌寒いけど、湊が抱き締めてくれるからあったかい。
「湊…」
「なーに」
湊の胸に頬を寄せて呟く。
「会いたかった…ずっと…」
「俺も」
互いに忙しく、仕事の時間も合わないため連絡はほとんどメールだ。
それも「おはよう」とか「おやすみ」とかばかり。
電話もそんなに頻繁に出来ない。
きっと、これからもそうなっていくに違いない。
そんなの…嫌だ。
泣いてから涙腺が壊れている。
ちょっとした事で涙が出てきてしまう。
「湊っ…っく…うっ…」
「あー…ほら…また泣いて…」
湊が「よしよし」となだめてくれるが、それが更に切ない。
「っう…っ…しゃびしいっ…」
「寂しいが、しゃびしいになってんぞ」
「っ…うぅ…」
「泣くんじゃねーよ」
生乾きの髪を優しく撫でると、湊は陽向に甘い深いキスをした。
頭がぼやんとしていく。
大好きな、大好きな湊の唇。
「は…ぁ……んっ…」
大きな手が背中を撫で回す。
若干のくすぐったさと心地良さに、身体がどんどん熱くなっていく。
唇が離れると、湊は「しょっぱい」と言って笑った。
「久しぶりに会うのに、泣いてばっかのお前はやだよ」
陽向の涙を親指で拭いながら湊が言う。
「ごめん…」
「笑ってる顔のがタイプ」
「なにそれっ」
「そう言わねーと笑わねーかなーと思って」
「ばか」
「口が達者なひな坊が好きだよ、俺は」
湊の唇が耳を責める。
「…っああ」
「可愛い…その声」
「み…耳…ダメ……」
湊の腕をギュッと握る。
陽向は背中を仰け反らせて湊から送られる刺激に浸った。
舌が首筋を辿り、左の乳首を弄ぶ。
右は優しく揉みしだかれ、触れられたところからビリビリと何かが駆け巡った。
「んっ…ぁ…」
湊の右手が股間に滑り込む。
中から出てきた液体で撫でられる。
クリトリスを、ゆっくり小刻みに刺激される。
「っあ!…は……ぁ…」
舌と指の感触が気持ち良くて、自然と声が漏れる。
湊の顔が正面まで戻ってきたかと思うと、再び蕩けるようなキスに溺れさせられた。
指が中に入り込み、卑猥な音と共に快感に包まれていく。
「んっ!ふっ…はぁ…ぁっ…」
湊の荒い吐息が更に興奮を駆り立てる。
「あ…あぅ…ダメ……イっちゃう…」
「ダメ…」
湊は指を抜き去ると、仰向けになった。
「舐めて…」
言われた通りにする。
先走りを舌でちょろっと舐めると、大きなものがピクンと動いた。
裏筋から舌を這わせ、唾液で全体を濡らす。
「…っあ」
湊は目を閉じて陽向の髪を撫でた。
口もびしょびしょになりながら、大きなものを口の中に受け入れる。
「んっ…ふ…」
「はぁ…やべえ……ひな…気持ちい…」
喉の奥まで当たる。
根元まで入れるのは難しいので、左手でゆっくり、そして徐々に速く扱く。
「ん…ぁ……ちょ…ストップ…」
湊は両手で陽向の頭を掴み、口から解放させた。
「やべー…イくとこだった」
口を手の甲で拭う陽向を仰向けにし、湊は上から覆いかぶさった。
濡れた秘部に、硬いものが擦り付けられる。
陽向は目を閉じて湊の背中に腕を回した。
「んっ…」
「陽向…」
額と額がぶつかる。
湊は目を伏せて陽向にキスをしたと同時に中に欲望を押し入れた。
「んぁっ…んふっ…ぅ…」
「は…」
重苦しい刺激が全身に響き渡る。
ゆっくり、味わうように湊が腰を送る。
それを離すまいと中がぎゅうぎゅうと締め付ける。
「あっ…ぁ…はぁ…」
「んっ…あ…」
「湊…」
「は…っあ…」
何度も何度も、湊がキスをしてくれる。
その度に胸が張り裂けそうなくらい痛くなる。
「陽向…気持ちい?」
「っあ…気持ちい……」
湊は徐々にスピードを上げて、陽向を責め続けた。
また、絶頂の波が押し寄せてくる。
「あっ!…あぅ……はぁっ…い…イっちゃうっ…よ…」
「ん…あっ……」
クリトリスを擦り上げ、奥まで突かれる。
「湊っ!…いやっ!あぁっ…」
ピクンと身体が震えるが、湊はまだ刺激を送り続けている。
ビクビクと身体を震わせて陽向は声にならない声で喘ぎ、湊から逃れようとした。
「み…湊!やだっ…あっ!あっ…んぁっ!いやぁっ……」
このままではおかしくなってしまいそうだ。
陽向は半泣きの状態で頭を振った。
「やだぁ!湊っ…!やめてっ…っう…」
ピタッと刺激が止む。
「はぁ…はぁ…あぁ…っうう…」
「…んっ」
陽向は肩で息をしながらぐったりした。
時々、身体がピクンとなる。
中から湊の物が抜き去られる。
そのまま湊は仰向けになり、陽向の腕を引っ張ると腰を浮かせて激しく突いた。
冷めやらぬ刺激に頭が狂いそうになる。