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夜羽球の会
【調教 官能小説】

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撮影-2

 その言葉を聞いて、タツミの中で新たな欲望が沸き上がる。この女を俺だけのものにしたい。俺のために生き、俺のために死んでほしい。
 そこで頭に浮かんできたのは、下衆な笑みを浮かべながら佑香里の痴態を写した写真を見せてきた先輩たちだった。敵意のようなものが生まれたわけではない。佑香里を彼らから引き離したいと思ったわけでもない。ただ、本当に佑香里が心から従う存在が、自分ひとりであってほしかった。
「佑香里……俺だけの奴隷になれるか」
「……私は、ご主人様だけの奴隷になりたいです」
「でも、お前を言いなりにさせているのは俺だけじゃないぞ」
「はい……ご主人様。私は……夜羽球の会の共用……奴隷なんです……」
「それはもう仕方がない。俺が佑香里を手に入れたのも、先輩たちのおかげなんだ。先輩たちを敵に回してお前を独占するのは、恩を仇で返すようなもんだ」
「はい……」
「それに、先輩たちから言いなりにされる状況を望んでいたのも、お前なんだろ」
「……はい、そうです。詳しいことは色々とありますけど、私自身があの状況を望んで受け入れていたのも、事実です……」
「それなら、もういい」
「……」
「身体は今まで通り、先輩たちの言いなりになればいい。でも、心まで言いなりになるのは、俺だけにするんだ」
 佑香里は何も言わずに、小さく何度かうなずいた。
「あの状況を望んで受け入れたのがお前なら、これからもその状況を楽しめばいい。それで、俺の言いなりになるときと、先輩の言いなりになるときで楽しみ方を変えればいい。お前は生粋のマゾヒストだからな。先輩たちの言いなりになるときは、心は望まないのに従わなくちゃならないという状況を楽しめ。俺の言いなりになすときは、俺の命令に従うこと自体を楽しんで隷従すればいい」
「は、はい……」
「先輩たちには身体だけ。俺には心まで支配されるんだ。そうすればいい。分かったな」
「はい……。でも、でも……」
 佑香里は小さく息を飲んだ。
「これからは……ご主人様と呼ぶのは、ご主人様だけにします……。他の人たちは、名前に様をつけて呼びます……」
 本当に自分のご主人様であるのはタツミだけであると、こっそりと意志表示をしたいということか。佑香里なりのこだわりのようだ。正直、何故タツミにだけこれほど強く思いが募るのかは分からない。他の会員たちも佑香里には主人のように振る舞っていたが、このような感情になったのは初めてだった。
「ああ、そうすればいい。お前のご主人様は俺だけだ……」
「はい、ご主人様……」
 それからしばらくの間、二人は沈黙の中で互いの体温を楽しんだ。





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