○○○○クラブの人々-1
【○○○○クラブの人々】
星司と優子が車両に入ると、待ち受けた手島が直ぐ様声を掛けてきた。
「マスター、中学生が混じってますよ。あの子はスタートと同時に、眠らせないといけませんね」
(ふふ、手島さんには中学生に見えるんだ)
優子は自分の事は棚に上げて、自分より驚いている手島の認識を面白く感じた。
18歳未満の女子には、車両の中での行為はわからないようにしたい。それには眠って貰うに限る。かと言って眠らすのが早過ぎれば、残りの3人が騒いで抵抗してしまう可能性がある。
抵抗させないようにするには、刺激の強い痴態を見せつけて、頭の思考回路を停止させてから、大人達に有無を言わさず女子を眠らせるに限る。
しかし、眠らせるのが遅すぎれば、女子にそれまでの記憶に残ってしまう。思春期となれば、何が行われたのか容易に想像が付くだろう。
今回の場合、一番いい処理として、痴態行為が始まると同時に、眠らす事を手島は提案していた。
しかし、星司は苦笑いを浮かべながら、手島の杞憂に答えた。
「いいえ、その必要はありません。あの子は手島さんとそう歳は変りませんから」
「マ、マジ!」
手島が目を見開いて驚いた。それを見ていた優子は、手島のその反応に満足した。
「ええ本当です。それよりも4人ともあそこに落ち着いたみたいですね」
星司の言葉に視線を移すと、4人の女性客は、機転を利かしたプレイヤー達が、さり気なく開けた通路を通って、車両の中央付近に落ち着いついていた。
「じゃあ、時間も圧している事ですし、早速始めますよ」
星司は、自分に背中を向けて立つ優子の胸に手を回して、服の上から豊満な胸に触れた。ノーブラなので乳首の突起は直ぐにわかった。星司の指がそれを摘まんで、女体への蹂躙を始めた。
「はうう…」
後ろから伸びてきた手による突然の刺激、優子は身を捩って驚いたが、それ以上に手島が驚いた。
「マスター!まだ準備が…」
お楽しみバージョンでは、新規の乗客が居れば、星司と手島がその乗客の横にスタンバイするのを待つ。プレイヤーがそれを確認してから、スターターのゲストの女体を弄り始めるのだ。
女体を弄られたゲストが『やめて下さい』と騒ぐと、そこに居合わせた新規の乗客は、直前までの思考は驚きと共に遮られ、『痴漢行為』や『性』に対してのみが、新たに頭の中を占める。
傍で待機する星司が驚く乗客の体に触れ、その時に思い浮かべる強い思考を読み取り、痴漢に対する耐性を、それぞれC,B,A,Sのランクに分けていた。
読み取ったランクにより、眠らすのか、淫靡な行為に誘うのかが決まる。Sランク以外ならば手島が薬を使って眠らせてしまうし、場合によってはAランクの乗客には、強制的にギャラリーなって貰って、ゲストの『見られて悦ぶ嗜好』を満足させる事もあった。
手島が驚いたのは、星司がその段取りを無視して、いきなり優子を弄りだしたからだ。
(離れた位置からだと、微妙なランク付けはできないはずなのに…)
「ああ…」
星司の指が服の上から、ノーブラの乳首を摘まむ刺激を続けた。優子はその快感に身を委ねて弛緩しようとする女体を、まだ残る意志の力で押さえつけた。
「や、やめてください!」
手島の懸念を余所に、優子の甲高い声が車両に響き、淫乱な者どもが求める究極の痴態が始まりを告げた。
(始まった…)
優子の叫びを聞いて、他のゲストにも宴の開始がわかったが、いつもと違う始まり方を見て、陽子は周りのプレイヤー達に『待った』を掛けた。
(どうしたんだろ?まだランク分けしてないのに…)
陽子はしばらく星司の様子を見る事にした。