三分後の世界-2
2
お客さんの藤原さんに話かけている。
同伴希望に応じた。思い詰めた表情、たまにしか見せないこわばった笑顔。
(もう、このおっさんも限界みたい、めんどくさい)
ファーストフード店で私は客とこれから店に出勤。
この二週間、店に来ていなかった。さっき、借金が妻にばれたと言う藤原さんを、口先だけではげましているところだ。
「事情は聞いたぞ」
隣の席でフライドポテトを指でつまんだそいつは、私と店に通いつめて身内に借金がばれた客を見て、そう言った。
「アヤちゃんの知り合い?」
「こんなやつ知らな……」
薄汚れたジーパンにアニメブリントの真っ赤なTシャツ。私なら絶対に外を歩けないような服装だ。
「かわいそうに、こんな金のことしか考えてないビッチに貢ぐことないのに」
「失礼なことを言うな」
私が何か言う前に客が急に大人の威厳を漂わせる口調で、そいつに言った。ここは任せておこう。
「百万やるから仕事をさぼれ」
私にそいつは客を無視して言った。
「きみは何なんだね」
客が立ち上がってそいつの胸ぐらをつかんだ。
「見ろよ、おっさん」
「なにっ?」
私は携帯電話で店に、急に熱が出て休みますと連絡を入れた。ペナルティと言われたが「無理です」と言って通話を終えた。
「金の切れ目が縁の切れ目って言うだろう?」
そいつは客の藤原さんの手を払いのけて「いくぞ」と言った。私はそいつについていった。
いずれにしても、私は未練たっぷりの藤原さんが、ストーカーまがいのことをする前に店にしばらく来ないでと言うか、相談して姉妹店に一ヶ月ほど移ってほとぼりを冷ますつもりだった。
これから同伴で出勤と連絡するつもりだったのが、欠勤したことが痛い。
(たしかに今週は連チャンで出勤してるから、今夜はお店を休みたかったけど……)
疲れているから休みたいと言い出せるのは、店でトップを維持している嬢だけだ。
「じゃあな」
そいつはしばらくファーストフード店から藤原さんが追いかけてこないとわかったのか、私に言った。
「えっ、あんた、なんなの!」
私はあわててそいつの手首をつかんだ。
「おっさんをたぶらかしたのも、仕事休んだのも自分でしたんだろう?」
「それはそうだけど……」
そいつは私の手を振り払うわけでもない。
手を離したら、もう会えなくなるような気がした。
「私、百万もらってない」
「俺、金なんかねぇよ」
私がカツアゲしてるみたいな言われようだ。
「だって、さっき言ったじゃん!」
「たしかに、俺はお前とやりたいとは思った。でも、金はない。それでもいいのか?」
私はそいつの手首をひっぱって、ラブホの中に連れて行った。
「すげぇ、強引だなぁ」
「ごちゃごちゃ言わない。いくよ」
部屋に入ると私はそいつの服を脱がしにかかった。
「自分で脱ぐから乱暴するなよ」
苦笑いして下着一枚になった。
私も自分の服を脱いで下着姿になる。
「やりたいなら、私の下着ぐらい脱がしなよ」
「見てるから、自分で脱げ」
私はブラジャーとパンティを投げつけてやった。
「これで文句ないでしょ!」
「強欲ビッチじゃなくて、ただのビッチだな」
私はカチンときて、そいつの下着を膝まで一気に下げようとしたら逃げた。
ベットの上に逃げたので抱きついて、押し倒してそいつの下着を脱がせた。
「なんだ、勃起してるじゃん」
私はいきなり勃起チンポをつかんで扱いてやった。
「くっ、うぅっ、はぅっ」
「やる前に抜いちゃおうかな」
さらに激しくしこしこと弄ると、そいつは「しゃぶれよ」と言ってきた。
「やだ、しゃぶるのキライ」
しこしこしこしこ。
チンポの先端からヌルッとした先走りが出てきた。
それを塗りたくるようにさらに激しく扱きまくった。
「きゃっ、いきなり出さないでよ!」
髪や顔にチンポから噴き出してきた精液を私はぶっかけられた。
「まったく、出そうとか言ってよ。ベトベトじゃん」
そう言いながら、私はくらくらするぐらいそいつの精液の匂いに興奮していた。
手コキで射精した項垂れチンポのままて仰向けに寝そべっているそいつの上に、シックスナインをさせよう
と私はまたがった。
「うぷっ、押しつけるな!」
そう言いつつ、がっしり私のお尻をつかんでピチャピチャとそいつが舐め出した。
たぶん五回ぐらいはいかされた、と思う。はっきりおぼえてない。
私のオマンコを舐めているうちに、チンポが勃起してきたから、私はしゃぶってやった。
「また、イクッ、舐められてイッちゃうぅっっ!」
私のオマンコが疼きまくって、中からこんなに濡れるのってぐらい愛液が溢れて、私は腰をビクビクさせてイキまくりだった。
「あんっ、ああっ、あぁっ、気持ちいいっ、あひぃ、おかしくなりそぅ、あぁんっ、すごいの、あぁっ!」
私は騎乗位でそいつの腰の上で両手の手首をつかまれたまま、下からずんずん突き上げられた。
「おっぱい、すげぇ揺れてるぞ」
私のおっぱいはそんなにでかくない。でもおわん型で乳首もピンクだ。
ずん、ずんずん、ずんずん、ずん。
私の腰もあきれるぐらいくねって、自分から腰を揺らして、チンポを中で擦りつけていた。
「あぁっ、んあっ、あんっ、あぁっ、あんっ!」
中でチンポが震えるみたいにびくびくして、抜かないで出され照るのに私はよだれたらして、あへ顔になっていたと思う。
こんなに感じまくったのは初めてだった。
「ひゃうっ!」
にゅぷっ、と射精したチンポが抜け出た。
私は前のめりで、上からかぶさったまま、はぁはぁと脱力しきった。絶頂の余韻が凄い。快感の波が落ち着くまでが長い。体のどこも敏感な感じがする。抱きしめられているとそれだけで蕩けてしまう。
こんなに気持ちいいなら私がお金を払ってもいい。
「疲れてるなら、このまま寝てもいいぞ」
「うん、ありがと」
そいつの腕の中で、私は深い眠りに落ちた。