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田園シンデレラ
【女性向け 官能小説】

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笑いがおさまらない片桐さんだったけど
私に手を貸してくれて
歩いて数分の家に手を引いて連れて行かれた。

なんで、手を握ってんの?

小さな疑問はあったけど
子供扱いされてるようで、ちょっぴり悲しくなる。

「風呂沸かしてやるから、このまま入れ」
「片桐さんは?」
「石灰混ぜてくるから」
「私もやります」

「無理するなシンデレラ。今日は助かったよ。
もし、まだ都会へ帰らなくていいのなら、明日も手伝ってくれ」

そう言いながら、笑いをこらえる。

私だって、頭から真っ白な石灰をかぶって
何を言っても強がりに聞こえる。

「帰ってきたら夕飯を作るから。それまで待ってろ」
「え。それぐらい」
「いや。たぶん無理だ。風呂に入ったら一気に疲れが出る。
今日は大人しくしとけ」
「はい」

お風呂に入らなくたって疲れはドッと出てるよ。

片桐さんはお風呂を用意してくれたあと、もう一度私を見て
笑いをこらえきれずに、今まで作業していた畑に戻った。




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