Mの魔性-2
翔太は奈緒の魔性に取り憑かれてしまったかのように奈緒の体を求め続けた。セックスする時は1度では終わらなかった。そんな生活を一ヶ月も続けると、100キロあった翔太の体重は70キロまで落ちてしまった。すると思わぬ副産物が生まれた。
「ねぇ、安本ってさぁ、痩せたら見れるようになったよね?」
京子が言った。
「うん、意外とイケメンかも…。」
女子の見る目が変わった。京子らからのいびりがなくなったのだ。しかも奈緒にマンツーマンで指導を受けている為。すっかり仕事を覚えてしまった。自分でも変わったと自覚できていた。
昼休みにホテルへ行き昼下がりの情事に励む奈緒と翔太。体の上に跨がり腰を動かす奈緒に言った。
「部長のおかげで、僕…、みんなから認められるようになりました。物凄く感謝してます…。ハァハァ…」
髪をかき上げニコッと笑う奈緒。
「安本君が頑張ったからよ…?私は上司として部下を育てたまで…。ハァハァ…。でも私は人妻でありながら部下と肉体関係を持つという世間的に認められない事をしてる…。その罰は受けなきゃならない…」
「えっ?」
その後、言葉を濁し激しく腰を動かし始めた。その言葉の続きを聞く間もなく2人は同時にエクスタシーを迎えた。
抱き合いながら余韻に浸る2人。奈緒が妖しい光を放ちながら笑みを浮かべて言った。
「明日、残れる?」
明日は金曜日だ。暗にそのまま朝まで銀行で過ごす事を意味している。
「はい。勿論…。」
「そう。じゃあまたたくさん楽しみましょ?」
「はい。」
2人はシャワーを浴び仕事に戻る。
職場では凜として働く奈緒の姿にみとれてしまう。男子のみならず女子からも憧れられる存在の奈緒。そんな奈緒と特別な関係でいる事に喜びを感じる翔太であった。