よみがえる“女としての悦び”-10
クリトリスは昔から責められると弱かった。
だから輝くんはわざと時間をかけて、優しく優しく舐めて私をおかしくさせる。
もう一度、あの快感が欲しい。
そんな彼とのセックスを思い出しながら、私はその固く尖ったつぼみを、指の腹で優しく擦り始めた。
「んあ……だ、だめ……」
指はすでに淫蜜まみれになったお陰で、滑らかに突起の上を走り、そこからジュワッと快感が広がっていく。
私の好きないじられ方は、割れ目に沿うように、クリトリスを前後に擦るやり方。
これで気持ちの高ぶりとともに、徐々にその擦り方を強くしていけば、最高のアクメを迎えられるとわかっているのだけど。
久しぶりの悦びの前にはそんな余裕すらなくて、今はただ画面の向こうイキかけている彼女とともにM字開脚のはしたない格好のまま、無我夢中で自分の膣の中と、陰核をこねくりまわして早くイキたがっていた。
『ああっ、だめっ……あなた……!』
「はあっ、はあっ……ん」
正常位になった二人の腰の動きが、より一層激しくなるのを見て、彼女らもそろそろフィニッシュを迎えるのだろうと、揺蕩う快感の中でぼんやりと考える。
私の頭の中では、画面の二人は自分と輝くんに置き換えられているから、男が激しく腰を動かすのに合わせて、自らの指の動きも激しくなっていった。
『ああん……っ、いや、いやああっ! またイッちゃう!』
『何度でもイケよ』
「あっ、ダメ……私も、ああっ……! ああん!」
お尻に力が入り、爪先がピンと伸びる。
これがエクスタシーを迎えるサインなのだ。
もう、輝くんの書斎をグチャグチャにしたこととか、そこで勝手に裸になって、エロ動画を観ながらオナッてることとか、そんなことはどうでもよくなっていた。
とにかくもう一度、こんな風に輝くんに抱かれたい、
激しく膣から指を出し入れし、もう片方の手でクリトリスを弾くように擦りながら、私は、
「あああああっ……!!!」
と、えみるの声よりも大きな声で、はしたない声をあげながら絶頂を迎えていた。