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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈狂宴・中編〉-1

『あらあらぁ、そんな顔も出来るんだぁ。ウフッ…お姉さんにそっくりよぉ?』


ピンク色の制服を纏い、揃えたような同色の奈和のパンティーを被らされた仮面の“肉人形”は、両手足を拘束されたままで、肩を震わせて泣きながらタムルを睨んでいた。

相変わらず背後から覗き込み、酒臭い息を吹き掛けてはジロジロと優愛の顔を見てくる。
その顔が、その声が、その態度が、優愛を馬鹿にしたものだというのは、嫌と言うほど知っていた。


『……汚くって臭いパンティー穿いててさぁ、デブオヤジにヤラれちゃった奈和なんてどうだってイイじゃない……ね?優愛ちゃんには私が居るんだからさあ?』

「ッ!!!」


やはり、このオヤジは馬鹿にしてきた。

目の前で恋人を凌辱されてしまった優愛の悔しさと憤怒を、嘲笑っているのだ。


『ウフフ……今度はあのクソ牝が貴女を見る番……きっと涙を流して悔しがるでしょうねぇ?』


タムルの台詞は針で刺すようにチクチクと優愛の心を責め、手玉に取るように感情を揺さぶってくる。
これ見よがしに手招きし、サロトに奈和を連れてくるように要求するのも、優愛の怒りに油を注ぐものだ。


リードで顔の半分をグルグル巻きにされている奈和は、首輪だけを掴まれて首吊り同然に優愛の傍まで引き摺られると、意識を戻す為に両の頬を叩かれた。
そして、生気が見えたと確認されるや、後ろ手に枷を嵌められて背後から抱かれ、胸肉を鷲掴みにされながら抱き締められた。


『サロトさんたら、胸を大きくしたいからって揉んでるんですってぇ。効果あるのかしらねぇ?』

(……な…奈和ちゃん………)


気の抜けた瞳をした奈和が、これから生け贄とされる優愛の姿を捉えている……あの日、景子が自分の悲しみを抱き止めてくれたように、優愛は無惨に散った奈和をきつく抱き締めたいのに、それすらも許されてはいない……視線を絡めるだけの二人の繋がりは、覗き込んでくるタムルの笑顔に遮断された……。


『まだクソ牝に未練があるんだ?……優愛ちゃんには私しか居ないの……私が貴女の御主人様なんだってコトを教えて…あ・げ・る・か・らぁ』


真正面には景子が、左前方には春奈が見え、直ぐ右隣にはサロトに抱えられた奈和が居る……滾るような怒りを覚えているが、タムルやサロト達への恐怖が薄れた訳ではない……忌々しいタムルの手が背後から伸び、それが胸元へと滑っていくと、優愛は手足を振り乱して立ち上がろうとし、怯えた心をタムル達に教えてしまった……。


(あ、貴方なんかに…さ…触らせないッ!!)


手足は拘束されてはいるが、背中を背もたれに密着させるような拘束は施されてはいない。
檻の中で騒ぐ猿のように、優愛は腕力と脚力に物をいわせて身体を揺すり、伸びてくる手から胸元を遠ざけようと必死に抗った。



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