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花の咲くころ
【女性向け 官能小説】

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「花?もしかして言ってないの?」
夢ちゃんが何をそんなに訝しがっているのか分からないけど。
「ん?」
と聞けば
「駿に。ウチの夕飯を作ってるって言ってないの?」
と詰め寄るから
「うん」と言ったら、
あちゃーと額をペシンとぶたれた。

「駿。花はね。春休みの間、ウチの夕飯も一緒に作ってくれてんの」
「はぁ?」
「ウチのお総菜事情を心配してね」
「・・・・」

「花。駿が外食しようって言ったのに断ったのはウチの夕飯作るためでしょ?」
「う・・・うん」
「駿がね、花に彼氏が出来たのか?って私に探りを入れたのよ」
「えええぇ!」
「昼間に良く出かけてるみたいだって」
「え。夢ちゃんチに夕飯を届けに」
「でも、それをいわないから。駿がへこんじゃって」

「へこんでないだろ!」

そこまで聞いて駿ちゃんが赤い顔をして反論した。

そんな駿ちゃんを夢ちゃんが見て
フッッと鼻で笑った。

「誰よ?朝一で電話してきたの?」
「・・・・」

「夢。結婚してお金も入用だろ!」
はぁ?という目で駿ちゃんを見る夢ちゃん。
「もう、花に新作は買ってあげられないだろ」
と駿ちゃんがなんだか話がずれた事をいいだした。

「う、うん。今まででも十分に買ってもらってたから。ありがとう」
とあたしが言えば
「ええ!私が花に買ってあげたいのよ!」
「え。あたしは平気だよ」
「いいえ!!!花は新作が欲しいはずよ!」
「えええ?」

あたしの意見を無理やり捻じ曲げようとしてる!

「だから。これからは俺が買ってやる!」
「はぁ?」
「えぇ!」

いきなりの提案にあたしと夢ちゃんはぶったまげた。
「夕飯だって作ってくれてるし」
「それは、家賃はいらないって言うから・・・」



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