王妃マリアンヌの秘め事-2
暗い部屋の中で、肌をまさぐられる感触が、かえってはっきりと感じられる。
シャルルの両手がすっかり成長した乳房を揉む。
乳房を揉まれていると、じんわりと快感が染み渡るように広がり、マリアンヌは恥ずかしさがドッとこみ上げてきた。
「や、やめて」
「オッパイ揉まれるのが好きなの?」
マリアンヌは感じているのを見透かされた気がしたのと、オッパイという言い方が庶民のようだと、マリアンヌの頬がカーッと燃え上がる。
「ち、違いますっ!」
動揺しきってうわずった声でも、騒ぎを聞きつけられて男を連れ込んだと噂されたくないマリアンヌは小声になってしまう。
まるで囁き返したみたいな感じになっていた。
「静かにしてなよ」
シャルルは淡いピンクの小さめの乳輪と乳首を指先で小さな円を描くように転がす。
「んんっ!」
マリアンヌは頬を染めたまま、耐えがたい羞じらいの感覚に声を必死に押し殺した。
「そんなに緊張しなくても、初めてなわけじゃないんだろう?」
「や、やめなさい、やめ……」
シャルルが言葉を遮るように乳首を摘まみあげた。
「くぅぅっ」
乳首は痛みを与えられて、さらに敏感になってしまっていた。
乳房と乳首を弄りまわしながら、耳を甘噛みされてマリアンヌの体がサッとこわばった。
「お止めなさい、人を呼びますよ」
恥ずかしさに呻くような小声で、マリアンヌが言ってみた。
れろっ、と耳たぶをなめて「呼んでみなよ、寝室に男を連れ込んだ淫乱王妃って噂好きな女たちが国中に言いふらしてくれるよ」とシャルルが言い返す。
びくっ、とマリアンヌの体が震えた。
色白のうなじまで真っ赤になっている。
乳首を指先で弾くように激しく責め立てた。
「そんなにしたら、だ、だめっ」
「いいから、手をどけようとするなよ。どっちにしてもやられるんだから」
囁く声の響きや尻のあたりに当たっている勃起でマリアンヌは侵入者が興奮しているのがわかる。
マリアンヌの敏感になった乳首を弄りまわして、侵入者は燃え上がっているのだ。
マリアンヌは侵入者の手首をつかんで乳房から手を引き剥がそうと抵抗している。
そのたびに乳房はこねられ、乳首を弄りまわされる。身悶えしてみるが抱きつかれて逃げられない。
幼い子供がむずがるように顔を振っていやいやとしているが「そんなに気持ちいいの?」と笑いを押し殺した言葉がマリアンヌを絶望させる。
侵入者が急に乳房から手を離した。
マリアンヌはびくりとして侵入者の手首を握る力を抜いてしまった。
するとその手は片手だけ左胸に戻ったが、反対側の手は下半身の恥丘にすべり込んだ。
「きゃあっ!」
脚をきつく閉じあわせたが、内腿にシャルルの手首を挟み込んでしまった。
間に合わない。
シャルルの指先が牝の秘花に押し込まれていく。
「中が熱いよ、それにしっとりしてる」
両脚を力を入れて閉じたのでシャルルの指先をしっかりとくわえこみ、締めつけてしまっている。
きつく締めつけた膣内の粘膜部に指先の感触がモロにある。脚を閉じようとするほど、指の感触が露骨に感じられる。
マリアンヌはあわてて脚の力を抜く。
牝の秘花の奥の膣洞が痛いぐらい締めつけていたのが緩んだので、シャルルはマリアンヌの左乳房を揉みながら、さらに熱い粘膜部の奥へ指先を沈み込ませた。
「ひっ……やぁん!」
マリアンヌは思わず声を上げた。
「勝った。もうこっちはもっと指を奥まで突っ込めるし、こうやってかき回すこともできる」
指が中で回すように動かされたからだ。
しっとりと濡れ始めた熱い粘膜の内側をモロにまさぐられたのだ。
「素直に降参して、俺に協力するんだ」
「い、嫌ですっ、誰が……」
「ふぅん、そんなこと言うんだね」
シャルルの指先は男性にしては長くしなやかで、その指先が再び中をまさぐる。
するとマリアンヌは「あぁ、ひゃん、あぁっ……」と喘いだ。
「まだ、わからないのかな?」
侵入者の声には明らかに笑いをこらえている雰囲気があった。侵入者は愉しみながら、マリアンヌをじわじわとなぶっている。
「命令を素直にきくんだ。わかった?」
マリアンヌは仕方なく顔を縦に振った。
「よしよし。それでいいんだ」
乳房から離れた手がマリアンヌの頭を撫でた。
指先が牝の秘花から抜き出された。
「はぁ……」
マリアンヌは大きく息を吐き、全身から力が抜けてしまった。
「仰向けになって。二人で愉しむんだ。かわいがってあげるよ……」
シャルルは思い出していた。
マリアンヌは「気持ちいいんでしょ、かわいがってあげてるんだからね」とシャルルの発育途上のペニスをしこしこと扱き、射精ギリギリで我慢させた。
「白くて臭いの出したら、部屋が汚れるでしょ?」
その白くて臭いやつを婚礼の儀式のあと、普段は偉そうにしてるくせに発情期のケダモノみたいに興奮したあの男のペニスを突っ込まれて、中に出されたんだろう、とまだ動けないマリアンヌを見ながら思う。
「早くしなよ」
シャルルは時間を気にしている。初めて牝の秘花に指を入れて、さらにマリアンヌに命令する立場になった興奮で時間の感覚がよくわからなくなっていた。
マリアンヌは仰向けに寝そべったが、細い腕で胸を隠して、両脚はピッタリと閉じて力を入れていた。
あの男には両脚を開いて、中に入れさせたんだろう、とシャルルは思い、また何をされるのか警戒して見えないくせに気配を探っているマリアンヌの緊張でこわばった美貌を見つめた。
ベットに上がり添い寝をするようにシャルルも隣に寝そべり、横抱きにして顔を自分のほうへ向かせると、マリアンヌの美唇にキスをした。
七歳の頃、十歳のマリアンヌに奪われたキスを取り返すような気持ちで、唇を舐め、わずかに唇が開くと舌を押し込んだ。
「んくっ、ふっ、むぐっ、んんんっ……」
マリアンヌが鼻で息をして呻く。シャルルはマリアンヌの舌を強引に絡めようとする。