8.女神の宣託-12
夢にまで見た悠花とのセックスを果たし、直接の射精まで成し遂げた村本は、決して劣情が衰えたわけではなかった。むしろ悠花の痴態に更に劣情が高まっている中で、もっともっと悠花を篭絡したいという思いから、悠花が絶頂に導かれていくその際で動きを止め、悦楽が落ち着こうとする前に再開する、それを繰り返すことで悠花の体を支配していく悦びを見出していた。埋めた中で悠花の複雑な内壁は男茎を強く締め上げてきて、ともすればまた爆発を起こしてしまいそうだったが、悠花を弄びたい一心の強靭な精神力で腰を止めて耐えていた。続けるうちに悠花の内部が名残惜しそうに村本を包み、引き込むようになっている。簡単に射精してしまうより、どこまで悠花の体がイヤラしくなってしまうのか、それを見届けたい思いのほうが強かった。
もっと屈辱を味わせたい。
村本は腰を揺すりながら、正面から悠花のトップスの裾を摘んで引き上げると、見事に引き締まったウエストからお腹の起伏を露わにした。
「ちょっ……! 何すんのよっ……!!」
男茎の動きに翻弄されながらも、突然腹部の露出を強制されて、慌てて肘で裾を抑える。
「……あはっ、決まってるじゃん? 俺まだ、悠花ちゃんのFカップ、見てないよぉ?」
「……、ばっ……」
言葉にならない。バストのすぐ下まで捲れたトップスを何とか押しとどめようと、強く肘で抵抗する。
(うっ……)
肘にヌルッとした感触があった。胸を晒されようとする抵抗に、トップスに降り注がれた精液の存在を忘れてしまっていた。しかし、そうしている間にもグイグイと村本の手は更に捲ろうとしてくるので、肘を離すわけにはいかない。
「ほら、悠花ちゃん、見せてよぉ……?」
「……イヤッ」
「ふふっ……、って言っててもぉ……」
「……、はあぅっ、っく!!」
ズンッ、という衝撃が真下から走って、思わず背をそらし、髪を揺すって天を仰いでいた。村本が強く腰を打ちつけた瞬間、肘の力は抜けていた。腰を突き上げると同時に裾は一気に鎖骨まで捲りあげられていた。
「うおぉ……」
村本の口から獲物を前にした獣の声が漏れた。肘を押し当てて隠そうとするものの、ショーツと同じくシンプルなハーフカップのブラに整えられた美乳は、その谷間まで顔前に晒されていた。どんなコアなファンでも、これほど近くで瀬尾悠花の胸乳にまみえた者はいないはずだった。
「すっごぉい……。悠花ちゃん、キレイすぎるよぉ、オッパイ……」
水着特集の誌面で見たことはある。だが、写真と現実ではその圧倒的な美しさは桁違いだった。世の中の瀬尾悠花ファンたちは、この臨場感でバストを見たことは無いだろう、ある筈が無い、ましてや……。
肘をバストに押し付けて隠している悠花の両脇からブラに手を伸ばした。
「はあっ……、っく……、み、見ちゃうよ。え、え、Fカップ……」
絶頂を焦らすまでの心的余裕があった筈の村本だったが、希ってきた悠花のバストを目の当たりにして、また激しい興奮に見舞われていた。
「いやっ……」
「ほらぁ……、はあっ……、ズラしちゃうよぉ、ブラジャー……」
更に強く肘を押し付けても、両手を拘束されていては殆ど抑止力はなかった。両脇から掴まれたブラに力が込められてくる。
「やめてって言ってるでしょっ……、見るなっ……、変態!」
罵声も軽蔑も空しく聞こえる悠花を正面から見据えながら、
「悠花ちゃんのオ、オ、オッパイ見ちゃったらぁ……。きっと、お、俺、またイッちゃうよぉ? ……また、悠花ちゃんに中出ししちゃうねっ」
悠花を絶頂の寸止めで攻める中で必死に我慢してきた射精を解き放つ、それを態と悠花に宣言してくる。