投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

真里菜の憂鬱
【兄妹相姦 官能小説】

真里菜の憂鬱の最初へ 真里菜の憂鬱 9 真里菜の憂鬱 11 真里菜の憂鬱の最後へ

真里菜の憂鬱-10

(10)


(美咲に負けられない……)
いや、
(亮輔を取られたくない……)

 キスをして抱き合いながら、真里菜は言った。
「お兄ちゃん、好き……」
それは、兄として好きだと言ったのではない。キスをしているのだ。抱き合っていたのだ。亮輔だってわかっているはずだ。なのに、何も求めてはこない。
(伝わっていなかったのか?)
そんなはずはないと思いながら、置き去りにされた想いが残っていた。そこへ美咲の大胆な挑発。
(美咲に負けられない……)
美咲なんてどうでもいい。
それより、亮輔にはっきり気持ちをわかってもらいたい。
 真里菜の心にためらいはなかった。


 待ちに待った夜、ことさら平静を装った。だが想いの昂揚は体を熱して揺さぶり続ける。
(兄と一緒に寝る……)
今夜はそれだけではない。
(亮輔として、亮輔だけを見つめる……)
たしかな潤いを自覚しながら、真里菜は夜を泳ぎ始めていた。

 亮輔がシャワーを浴びている間にベッドに衣類の消臭剤を吹きつけた。美咲のにおいなどついていないと思いながらそこに寝た事実を消し去りたかった。
(除菌だ)
無香料だから気付かれない。たっぷり吹きかけた。

 浴室から出てきた亮輔に真里菜はいつものように言った。
「下にいてね」
「わかってるよ」
お風呂に向い、すれ違い、
「五分後に来て」
「え?」
「脇毛、剃って」
亮輔の目を見てきっぱりと言った。強い言葉の調子に圧倒されたのか、彼は声もなく頷いた。

 
 扉を開けた亮輔の顔。
明らかにたじろいだ視線に真里菜は感じた。感じた、と自覚したのではない。瞬間に言い知れぬ快感が走ったのだった。

「前よりいっぱい生えてるでしょ?」
腕を上げて真里菜がちょっとおどけて言っても亮輔は笑わなかった。
 全裸である。どこも隠しもしない。むろん、アソコも。小学生の時にはなかった陰毛も亀裂の上部を被っている。

「気をつけてね」
脇を剃る亮輔の顔は真剣だった。剃ることに集中したというより、真里菜の裸身に魅入られていたというべきか。
 あまり濃いほうではない。
「六年の時だっけ、剃ってもらったの」
「うん……」
乳の膨らみは亮輔の眼前にある。
「ちょっとくすぐったくて、いい気持ち」
実際、すっと剃刀が肌を滑っていくとかすかな快感を感じた。
「これからもしてくれる?」
「いつもは自分でやってるんだろう?」
「うん。でも、左手がうまくいかなくて」

 剃り終わって、シャワーを当てると、亮輔は吐息のような言葉を呟いた。
「真里菜……きれいだね……」
(どこが?)とは訊かなかった。亮輔は滴の滴る真里菜の全身を眺めて言ったのである。
(亮輔……)
見つめられて動けなくなった。

「ほんとにきれい?」
「うん。とてもきれいだ」
「うれしい……」
足元がおぼつかなくなった。
(このまま二階に連れてって……)
縋るような目を向けたが、亮輔は黙って扉を閉めた。

 がっかりはしなかった。なぜなら今夜も一緒に寝るのだから。
(いっぱい、抱きついちゃうから……)
そして、その先に待っているものは、未知の世界……。これまでとはちがう。真里菜の体は引き裂かれてもかまわない覚悟に精一杯の疼きをきたしていた。


 真里菜は上下とも下着を着けずにパジャマを着た。妙な心地だった。厭な感じではない。解放されたような、体が軽くなったようで何となくこそばゆい。
 歩いてみると裸みたいな感じがした。

(セックス……)
考えても実感が伴ってこないのがもどかしい。何度も抱き合っている。体は密着している。一歩進めば一つになる状況なのだ。
(裸になれば……)
真里菜の決意は自然の流れのように生まれていった。 

 ベッドに仰向けになった真里菜が、見降ろす亮輔の目を捉えながら惜しげもなく裸身をさらしたのは、もはや美咲への対抗心でも亮輔を自分のものにしたいという独占欲でもなかった。彼女の『女』が『男』を欲したのであった。

 パジャマを脱ぎ去る。その下には何も身につけていない。
亮輔は格別驚いた顔をみせなかった。すでに風呂場で目に焼きつけていたからだろうか。それよりも、真里菜の体と眼差しから訴えるものを感じ取ったのかもしれない。

「ほんとに、私の体、きれい?」
「きれいだよ。……真里菜……」
「感じちゃう?」
どうしてそんな言葉が出たのか、真里菜にもわからない。ただ昂ぶる想いが小さな胸を上下させていた。

「私だけ裸じゃいや……」
「真里菜……」
「裸になって……なって……」

亮輔もそのつもりだったのかもしれない。脱ぐ前から突き上げていた股間を意を決したように晒した。
 
 真里菜はぎょっとした。一緒にお風呂に入ったのは兄が中二の時だったろうか。
(あの時とは、まるで、ちがう……)
ピンク色の先端は大きく張って、何よりその大きさはあの頃とは比べようもなく、反り返ったペニスは雄々しく充血をみせていた。

 亮輔は無言のまま真里菜に寄り添うと乳房に手を置いた。
(ああ……はじまる……)
「真里菜……」
「……」
「君が欲しい……」
溜まっていた液が性器から溢れたのがわかった。
『君』という言葉がハートに針のように刺さった気がした。
(兄は亮輔になった……)
真里菜は乳房包んだ手を押さえて胸を迫り上げた。

 


 


真里菜の憂鬱の最初へ 真里菜の憂鬱 9 真里菜の憂鬱 11 真里菜の憂鬱の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前