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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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彼の涙-8

「あれー、絆ぁー今日はバスケ一緒にしねーのかぁ?」
「あ、ははゴメンちょっと体調悪くて、皆行ってて良いよ」

あからさまなウソで、彼らを向かわせる絆。

「ちょっと絆ぁ」
「!!」

絆は私を見るや否や、驚いて私から避け。でも私もそんな彼を追っかけて。

「待ちなさいよ!」
「ゴメン、部室に用があるんだ」
「なっ、さっきは体調悪いって」

そう言って、去っていく背中に私は。

「叔父さんの件、気の毒だったね」
「!!」

食いついた、やはりそうだったか、昨日オバサンから聞いた話から、絆がどれだけ叔父さんを好きで居たか、その日の夜、絆のベットの枕が涙でしょっぱかった事など話し。

「どうして打ち明けくれなかったのよ!?」
「ゴメン、隠すつもりは無かったんだけど」

「でも、そうやって何時までもくよくよしてちゃ駄目だよ、天国の叔父さんだって」
「何だよっ!君は叔父さんの事何て知らないだろっ!」
「っ!御免なさい、でもさ」
「あ、いやこっちこそ行き成り、……勿論君の言うように、落ち込んで何て居られないしね、だから」
「なら、どうして?」
「……やっぱ、バスケ参加しよ、じゃーね杏」
「あっ、ちょっとぉ、まだ話は」

急に話を途絶える絆、一体何なのだ?
 確かに、大好きな叔父さんが亡くなったのはとても悲しい、でもそれだけであそこまで
元気が無いのはおかしい、まだそれ以上に大きな悩みを抱えている、そう感じるのは杞憂だろうか?私はそんな彼の背中をジッと見つめ、思い思いにふける。


「考え過ぎよ」

馴染みのアイス屋で、抹茶アイスを口にしつつ、そう答える菫。

「そうかなー?」

私は未だ、彼の態度が気になり菫に相談して見た。

「だって、ずっと前、彼に言われたんでしょ?「君は僕が護る」ってぇ」
「何よ、「君を包み込んであげる」だってばぁ」
「ひゅー、熱いねぇー♪」
「んもぅー、こっちは真剣に」

そう言って、てへっとし、アイスを食べ終え後はコーンだけになった所で、会話を再開する。

「まぁ、そっとしておいてあげるって言うのも一つの手だと思うよ」
「そうーかもねぇ、アイツすぐに煙たがるから」
「ぜんは急げってね」
「それを言うなら、急がば回れ、でしょ?」
「そうでした♪」

暗い話を終え、気軽にアイスを堪能する私達。
 この行動が、のちに取り返しのつかない悲劇になる事を、この時の私達は知るよしもなかった……。



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