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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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彼の涙-9

「どうしたんだろうっねぇっ、長谷川君、今日」
「さぁーーっねぇ」

頭上目掛けて落ちていくバトミントンの羽に、ラケットの網で狙いを定め、菫に打ち返す
今朝、彼の席に絆の姿は無く、後々先生から、風邪だと告げられ。私はそれが何だか臭った、そりゃ彼は体がもやし君だから、風邪くらい不思議では無いけど。

「だから考え過ぎだって」
「うーん」

菫の言うように、たまたまだろうか、でも何だか胸騒ぎが収まらない、やはりまだ叔父さんの件を気にしているのだろうか?いや彼はそれで休むとは思えないし。
 連絡しようか?でもまた「何でも無い」とかいいそう。私は昨日彼が、話を途中で終わらせた時の事を思い返す。

「なら、あの話は見間違いでしょう」
「あの話って?」

どうやら菫は、休み時間にクラスの子から「長谷川を見た」と言う目撃情報を耳にしたそうで。しかし彼は休み何だから、居る筈が無いし。

「それも物凄く様子がおかしいって」

首はひたすら下で、腕にもまるで力が入っておらず、まるで浮遊する操り人形の様だったとか、居る筈の無い人間が居て、その上そんな状態?まさか。

「ちょっとゴメン、菫」
「あっ、杏」

不安で胸が一杯の私は、咄嗟にある場所へ確認をしに行く。


「……ウソ、どうして?」

思わず我が目を疑った。私はそのクラスの子が言った事を確認する為に、見慣れた靴箱を
場所へ走った。もしその子の言う事が見間違いなら彼の靴は内靴のままの筈。でも実際に目にしたのは……。

「何で?」

彼は学校に来てる?、それじゃー目撃情報通り、放心状態で行き成り教室や職員室で先生に挨拶もせず、無心で、不審者のように、出歩いて。
 不安がますます高まり、無我夢中で、教室の階段へ駆け上がり。

「えっ?うん、本当よ、一体どうしたのかな」

教室に戻り、「絆を見たのは誰?」って大声を挙げ、運良く目撃した女子が居て、名乗り出て、すぐさま肩を掴み、我ながら凄い形相で、彼女に問いかけて。

不審に思った菫が教室に戻り、先ほどカラ慌しく肩を揺らす私を目にし。

「どうしたぁ?」

そこに通りすがった担任の先生が、私の奇声に不審を抱き、近寄り。

「ねぇっ!絆は?彼は!」
「え、いや今朝お母さんから電話があって、風邪で休むって」
「嘘ですっ!彼は学校に来ているんですっ!さっき靴箱見たら、それに彼が不審に廊下を歩いていて」
「おっ、落ち着け!織原ぁっ!」
「杏ぁ、杏ぁってばぁ!」

二人掛りで、興奮する私を取り押さえる、すると、突然。

「うおわぁっ!」
「どうした?」

近くの男子が悲鳴を挙げ、震えた手で、目先の窓を指差し。

「さっき、人が」

一同凍りつき、私と菫に、先生と絆と親しいクラスメート数名が、落ちたと思われる窓の向こうの外に出る、すると。


「あ……」

芝生の上で、男子制服を身に纏い、うつ伏せになって倒れ、ピクリとしない少年がいて
 恐る恐る近寄ると、身に覚えのある、ベートーベンを彷彿とさせるウェーブの長い黒髪
を目にし。先生がその生徒の体を起こすと。

「嘘っ!?」

菫が青ざめた顔で、両手を口にあて。

それはまさしく、私の大好きな恋人長谷川絆、その人で。

「いや、いやいやいやぁ」
「杏っ」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」

彼、長谷川絆は、屋上から飛び降り、自殺した。


次回、7話へ続く。


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