恋文〜放課後の机2〜-6
「あっ!ここだ!この住所……ッてアパート!?」
あたしが見たものは普通のアパートだった。
普通って言ってもけっこう…ううん、かなりいいアパートだけど、あたしはてっきり豪邸に住んでるんだとばかり思っていたから―…。
ピンポーン━━━
…返事がない。
寝てるのかもしれない。
あたしがポストに連絡物を入れようとしたその時――
「………はい。」
インターホンから桐島の声が聞こえて来た。
かすれた、弱々しい声…。
「あ、安達ですけど、担任の杉矢に連絡物届けろって言われて…。」
少しの沈黙の後、またインターホンから声が聞こえた。
「…………入って。」
あたしは何の迷いもなく桐島の部屋のドアを開けた――。
この日をきっかけにあたしと桐島銀河の関係が180度変わる事になる―…。
〜続く〜