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恋文〜放課後の机〜
【初恋 恋愛小説】

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恋文〜放課後の机2〜-5

あたしがじっとしてると沙夜子が顔を覗き込んできた。
「詩?どぉしたの、気分悪い??」
「んん。大丈夫、ちょっと胸が苦しかっただけ。あたしも年だねッ!!笑」
「胸!?」
沙夜子が目を大きくした。「詩…それって‥」

「おら〜授業始めっぞ!!」
また担任の杉矢(すぎや)が会話の邪魔…もとい会話の途中で教室に入って来た。
「おっ!安達〜後で職員室集合なぁ。」
へっ!?あたし??
な、何で???

あたしが唖然としていると沙夜子が後ろに振り返って来た。
「詩なんかやらかしたの…!?」
「…心当たりがまるでない。」
本当にない。
「別にお説教とかじゃなさそうだし…元気だしなよぉ。」
「うん…とりあえず次の休み時間行ってくるよ。」


ガラッ――
「失礼します…。」
「お〜!安達悪いな、いきなり呼び出して。」
「別に大丈夫ですけど…何か用事ですか?」
出来ればお説教は勘弁ッ!!「そうなんだよ。安達はさ〜桐島と仲いいのか??」
……へ!?
ここでもあいつの名前が出るとは思わなかった…。
「仲良くはないです。」
キッパリッ!!!!!
「ということは仲悪くもないんだな。」
にかっと八重歯の見える顔で杉矢が言う。
「先生つまり何が言いたいんですか??」

「簡単に言うとだな、桐島の家に行ってやってくれ。」

「は!?」
本気で先生の言ってる意味が分からない。
「あいつ今日熱で休みなんだよ。
クラスの連中に聞いたら安達と桐島が仲いいって言っててな、悪いが仲のいいおまえが連絡物届けてくれないか??」

あたしがあいつの為に連絡物届ける!?
ってゆうか別に仲良くないしっ!!!!
杉矢〜怨むよぉ。
「先生…あたし桐島クンの住所知らないんですけど…。」
「おっ!住所なら俺が紙に書いてやるよ。
やさしい先生だろ?感謝しろよな〜。」
杉矢…悪いけどそのノリにはついていけないし。
「ほら住所の紙。つ〜わけでよろしくな。」
なんか強制っぼいんですけど〜!

でもあいつが熱だなんて…もしかして昨日寒い教室であたしを待ってたから――?
「……分かりました。」
いくら嫌な奴でもほっておくのは人間として…。
ッただそれだけだよ!!



「え〜と…確かこの辺のはずだけど…」

結局あたしは桐島銀河の家に行く事になったわけだけど…
今日は部活オフだし!
たまたま予定ないし!!


沙夜子に行く事言ったら、『桐島君のお見舞い行くのぉ!?
…がんばってね♪♪』
って言われたけど、いったいなんのこっちゃ的な…。
とにかく、なんか昨日から胸のあたりがモヤモヤするけど中途半端は嫌だし、律も悩むくらいなら行動あるのみ!みたいな事言ってたし、ここは腹くくって!!!!……なんか男らしいな。


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