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‘剣’と‘魔法’の世界〜サツキ〜
【性転換/フタナリ 官能小説】

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する…-2

3
(はうぅ…)

2時間後。
私はおぼつかない足どりで、「サキュバス・ネスト」の扉をくぐっていた。

手で。お口で。おマンコで。あの後ありとあらゆる方法で、私は搾られつづけた。

(うぅ…頭がくらくらする・・・・でも、気持ちよかったなぁ・・・)

思ってしまってから、頭をぶんぶん振って打ち消す。
いけないいけない。――これがホントの‘戦い’なら、私は今ごろ死んでいたかもしれないんだから。

――勇者が娼館で‘負けた’場合、ペナルティーとしてこっぴどく搾られて、おまけに通常の料金を支払わなければいけない。(ちなみに‘ペナルティー’にはそれ相応に時間がかかるから、通常とはいえ料金はかなりのものになる…。)

(はぁ・・・。)

そこまで考えて、急に軽くなった財布のことを思い出して、ため息をつく私。
でも、まったく収穫がなかったわけでもない。私はそっと、自分の耳を手で触れてみた。

――「破惑(はわく)のピアス」。

サツキさんがくれた物。低位のサキュバスのチャームくらいなら、つけているだけで無効化してくれる。

サツキさんいわく、「私にこれだけ搾られても正気をたもっていられるのは、才能がある証拠。見こみがありそうなコには、あげることにしているの」とのこと。

今回のことで、チャームの恐ろしさは身に染みてわかった。それを少しでも無効化してくれるなら、こんなに心強いアイテムはない。
それに、あのサツキさんに少しでも認めてもらったことが、素直にうれしかった。

(よしっ…わ、っとと・・・)

威勢よく歩きだそうとしたところで、足がふらふらとよろけてしまう。やっぱり、まだまだ修行不足。

誰かに見られちゃったかなと顔を赤くしながら、それでも満ち足りた気持ちで、表通りの喧騒をめざす私だった――。


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