〈恥虐の花嫁・銭森春奈〉-1
タムルが景子の監禁部屋から出ると、もうそこにサロトと専務が待っていた。
二人共に全裸になっており、ニヤニヤと顔を崩していた。
特に専務は、早く春奈と遊びたいと目を血走らせ、逸る気持ちを抑えられない様子。
それを見たタムルは、自分の予想が当たったのだと確信した。
『……そんなに顔を殴られたのが悔しいんだ?』
タムルは鼻を鳴らして笑うと、サロトの肩に手を添えた。
飼われるべくして連れて来られた小娘に、思い切り顔面を殴られて引っくり返されたのだ。
しかも、部下達の目の前でだ。
『悔しくは無いわい。春奈のお転婆なところも“お気に入り”なんじゃからのう……』
サロトは冷たい輝きを瞳に携え、分厚い唇を曲げた。
春奈の掛け替えの無い姉妹……美津紀や瑠璃子や麻里子を凌辱した三人で、春奈を責めようというのだ。
『この部屋じゃ……』
サロトは並ぶ扉の中から一つを指差し、静かに開けた……その部屋を、専務もタムルも知っている……部屋の中央にはチェーンブロックが下がり、平行に並んだ鉄パイプが鎖で吊られ、その下には泣きながら怒声を発する春奈の姿があった……。
「こ…今度は何よ…!?す…す…好きなだけ犯せばいいじゃない!!私は絶対に貴方なんかに負けないんだからね!!!」
台詞だけなら一人前な春奈を、“三匹”の鬼畜達は鼻で笑って見ていた。
その部屋にはベッドは無く、冷たい床に先程と同じ拘束を施された春奈が転がっていた。
一本の鉄パイプに手を絡められ、膝と足首を固定させられた無防備な拘束だ。
開けられたスーツは肌を曝して女体を隠そうともせず、捲れ上がったスカートは、処女の証に真っ赤に塗られた股間を丸出しにしていた。
サロトに食害された股間を見せ付けての怒声は、喰われる者の悲壮感が漂い、座して死を待つ事を許せない悪あがきとしか受け取れなかった。
専務はニヤニヤと笑う顔をそのままに、見上げるように睨む事しか出来ない春奈の傍へと歩み、ゆっくりとしゃがんだ。
『……文乃って牝と同じスーツか……そういや麻里子も同じスーツを着ていたっけ?』
専務はスーツを掴むと、グイグイと乱暴に引っ張って笑った。
春奈は揺すられるように身体を動かされ、しかし、アヒル口を尖らせて専務を睨む。
その瞳は先程の凌辱で涙が浮かび、何かを訴えようとしているように見えた。