タロ-4
「うぅ……」
どうやら、真奈美に意識が戻ってきたようだ。両の手の指は力無く、もぞもぞと手さぐりするかのようにトイレの床を掻いている。
タロは、注意深く周囲を見回している。
彼が覚えているトイレとは勝手が違うのだろうか、あるいは草木に覆われ、朽ちて汚れてしまったトイレの変わり果てた姿に困惑したのだろうか。
この建物を覆っているツタは、トイレ内部を暗くし、外部からは見えにくくなっている。
恐らく少々中で何をやろうとも、外部からは分からないだろう。
どうやら以前とは違って大丈夫だろうと安心したのか、タロは改めて床の上に転がっている獲物に視線を移すと、じっくりと料理に取り掛かった。
まずタロは、トイレの床に転がったままの真奈美の顔に、息の荒くなった鼻先を擦りつけ、柔らかな唇にこじ入れると、太い舌を差し入れ、捏ねるよう口内を舐め回した。
まるでベロチューのような接吻を念入りにした後、ようやくタロはその厚ぼったい舌を引き抜く。ゴポリと音がして、二人の混じり合った唾液が泡を絡めながら溢れ、糸を引いて滴り落ちた。
続いて首筋、次に背中へと、そのナマコのように赤黒く太い軟体動物のような舌をべろんべろんと這い回らせながら、タロは繰り返し舐めまわした。
「うふっ、 んぐっ……」
彼女はそれに呼応して、断続的にピクッと体を震わせた。
タロは楽しそうにその反応を見ていたが、時折漂い流れてくる、脳を痺れさせるような甘美なフェロモンの出所も気になる。
それが彼女の股間から匂ってくるのだと気付いたタロは、体操パンツがずり落ち、半分露わになった臀部の間へも、その長い舌を這わせていった。
そしてパンツが邪魔になったのだろう、タロはパンツを咥えると、一気に首を左右に大きく振り回した。
難なくブルマはずるりと引き下げられ、太腿で引っかかって止まった。
しかし、それだけでは閉じた両足の間に首を突っ込むことは出来ない。さらにパンツをずり降ろそうと激しく首を振る。
すると次の瞬間、パンツはスッポリと真奈美の足先から抜け、そのままトイレの入り口から外へと飛んでいった。
「うぐ…… ここは……?」
意識を回復した真奈美は、徐々に体力が戻ってきた。そして見知らぬ薄暗い部屋の冷たい床に転がっていることが分かると、四肢に力を込めて、体を起こした。
ちょうどその姿は、タロに向かって尻を突き出す形で四つ這いの態勢になっていた。
今や一糸まとわぬ真奈美の下半身は、タロのからは丸見えになってしまっている。開いた両脚の付け根には、柔らかそうなピンク色をした瑞々しいアワビのような女陰が顔を出している。
タロは何かに目覚めたかのように、一瞬ハッとしたような表情を見せた後、鼻息を荒らげながらアワビの花弁に近づき、すぐさま反射的に舌を這わせた。
べちゃべちゃと音を立てながら花弁をなぞるように、太い舌がえぐっていく。タロは更に牙が覗く大きな口を押し当て、その味、歯触り、舌触りを楽しんだ。
「ああん……くすぐったい……」
真奈美が発した甘い声音は、タロにとってはOKのサインに聞こえたようだった。
彼は一気に真奈美の上に圧し掛かると、前足と脇腹で彼女の上半身をがっちりと捉えた。
タロの体重で弓なりにたわんだ彼女の脊椎は、丁度タロのたくましく盛り上がった胸の曲線とがちょうどかみ合った。
真奈美は前後左右どちらにも動けず、交尾するには絶好の態勢となってしまった。
「ぎゃふうっ!……お、重いっ! は…ぐっ…」
背中を上から圧迫されて、真奈美の四肢は今にも折れそうになったが、かろうじて持ち堪えている。
しかし、背骨がたわんだ分、腰が天へと突き出した形になり、タロにとっては、そのまま腰を下げれば、股間の膨張した肉棒を容易に彼女へ突き沈めることができる姿勢となっていた。
タロは、その肉棒の先端を何度か真奈美の秘肉の合わせ目に当てて狙いを定めるや、一気に腰を沈めた。
「あっ!……い、いやああ!」
突如としてドズンと股間に走った重圧で、彼女は引きつった声を張り上げた。
彼女はようやく自分が置かれた状況を把握し、次に起こるであろう事態に恐怖を感じたのだ。
タロは、不意に発せられた悲鳴に一瞬躊躇したのか、あともう少しのところで狙いが外れてしまった。
しかも体に力が戻ってきた彼女は、手足をばたつかせて暴れ始め、なかなか狙い通りに挿入できなくなってしまった。
焦り始めたタロは、彼女の上半身を拘束している前足と脇に力を込め、さらに強く腰を彼女の股間に押し付けながら、もがく彼女を押さえつけながらトイレの壁際まで追い込んだ。
彼女の頭や肩は、ゴキブリやカマドウマなどの虫が張り付く汚れた壁にぶつけられ、押し付けられた。
プチプチプチッ!その瞬間、彼女の耳には、何かが押し潰される音が聞こえた。
「いやあっ! いやああああっ! ゆっ、許して…ッ! 許してくださいいいっ……!」
彼女の狂ったような悲鳴に、タロは彼女が自分に屈服したのだと理解してしまったようだ。
そして一匹の牝を自分のモノに出来たという、征服欲を満たす充実感が、いよいよタロの性欲を刺激し、気分を高揚させた。
狙いが定まらず挿入できないのもお構いなしに、タロはやみくもに自分の怒棒を彼女の股間に押し付け、交尾動作を続ける。
その度に彼女の体は、トイレの壁にゴッ、ゴッと打ち付けられた。