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出会いは必然に
【女性向け 官能小説】

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告白は偶然に-2


「んじゃ、たまには俺と食べに行くか?」
「山田のおごり?」
「おまえさ〜。お前も稼いでんだろ?」
「はい。山田のおごり決定〜。駅前の居酒屋でいいよね」

そう言いながら、夕飯のあてが出来たことにホッとして
急いで退社の用意をした。


「かんぱ〜い」
ガチャリとジョッキを合わせてごくごくと生を喉に流しこむ。

「そういえば、山田、社内恋愛してるんだって?」
「まーね」

先日の社内報に載っていた事を思い出した。

「なに?あんなに社内嫌がってたじゃん。相手のアタックに押し切られた?」
「お前さぁ・・・もう少しオブラートに包めない?」
「包めない」

「アタックしてるのは俺。まだ本当に俺のものになってないよ・・・」
「山田がぁ?」
「俺、めちゃめちゃ惚れてるよ。」
「へ〜」

「それより、半田、近頃急いで帰ってるだろ?今日は珍しいな」
「・・・・さすが経管。社員のこと何でも知ってんね」
「でも、ないけどな。仕事の虫だった、営業の半田さんが早く帰るのは
オトコか?って噂になってるから。同期として気になってただけ」

「まぁ・・・男に間違いはない・・・かな」
「マジで?半田、オトコ出来たの?」
「彼氏では・・・ない」
「ふ〜ん。落としてる途中ってこと?夕飯作りに行ってるとか?」
「いやぁ・・・・夕飯作ってくれる」

「・・・・」
「・・・・」

「作って『あげる』じゃなくて『くれる』の?」
「うん」

山田がじっと私を見る。
「何よ?」
「半田が女子力低い事忘れてた。半田が夕飯作ったら
逆に落とせない。何もしない方が良い」

「だから、落とすとか落とさないの関係じゃないんだって」
「それなのに夕飯作って『くれる』の?」

山田は男の方が夕飯を作ることに興味を持ったみたいだった。
この話題は当分忘れてくれそうにない。





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