百合の花、繚乱-6
「んっ……!」
「小夜さん、ホント可愛い。イヤらしいなんて最高の誉め言葉なんですよ? だって、クリトリスが大きい方が感じやすいでしょ? ほら、こんな風に」
「ひゃああんっ!」
遂にクリトリスに触れたのだろうか、小夜の声が一際高くなる。
「あっ、ダメッ……、そんな優しく触られ……た……ら……」
「なんで? 気持ちいいでしょ?」
「あっ、ああっ……ああっ……いやあ……」
小夜の脚がモゾモゾ動いていて、いかに松本の責めが気持ちいいのかを物語っている。
「ほら、ドンドンオツユが溢れてきますよ。それも白ーい濃厚なヤツが」
「ダメ……あんっ、ああっ、ああっ」
小夜の喘ぎ声が鬼気迫るものとなるのに比例して、松本の手の動きが小刻みに速くなっていく。
「小夜さん、ここまで来たら一度イッておきましょうね。イキやすいポイントも調べてあげます」
「あああんっ! あぁっ……いやあんっ……!」
まるで「お熱測りましょうね」とでも言いそうな口調でそう言うと、松本の動きが更に激しさを増してきた。
チャプチャプと小夜の中から溢れてくる音も、それに合わせて大きく響く。
小夜……、本気で感じているのか……?
しごかれているぺニスがジンジンと痺れたような快感で、じわりと涙が滲んでくる。
俺も小夜を感じたいのに、近くて遠い。
仕方なしに小夜のショーツをそっと顔に近付けると、洗剤の爽やかな香りと共に、少し酸っぱいようなメスの匂いが鼻についた。
すると、理性の壁がまた一つ崩れていく。
更に荒くなる息を堪えながら、俺は少しずつ絶頂に向かう準備をしていた。
「小夜さんはクリトリスの横辺りを苛められるのが好きみたいですね? ほら、ここを触ると中がキュッと絞まってくる」
「んああっ!」
「自分の気持ちいい所を知るのは大事ですよ。駿河さんに教えてあげると、さらにセックスがよくなるはずです」
なんかコイツ、すげえ……。
涼しい顔の松本を見てると、診察している医者みたいで、興奮しながらも感嘆のため息が漏れる。
もはやこの時の俺は、松本に対しての嫉妬より、このまま小夜をもっと乱れさせて欲しいという好奇心の方が打ち勝っていた。