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幼女仮面
【ロリ 官能小説】

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幼女仮面-3

カナエが入れると言ったが最初は僕が紅茶を入れた。
それをじっと見ていたカナエが一口飲んでから微笑んで言った。
「じゃあ、2回めはわたしが入れるね」
2回めということは、結構長くいる積もりなのか。僕はなんとなく胸がときめいた。
僕は体が弱くスポーツが苦手だ。
だから小さい時から本ばかり読んでいる。
本の中で美しい少女と出会い話しをしたり恋をしたりして来た。
でも現実ではそういう少女たちと殆ど口を利いたことがない。
だから可愛い少女を見ると何か過去の忘れ物を見つけたように胸がときめく。
顔を合わせて口を利けるだけで幸せな気持ちになるという感じだ。
それ以上のことは僕はもちろん求めていないし、してはいけないことだと思っている。
「おにいさんはオンゾウシなの?」
「えっ、御曹司? 違うよ」
カナエは僕が紅茶と一緒に出してあげたクッキーを一かじりすると首を傾げて見せた。
「でもおうちは大金持ちなんでしょう?」
「お祖父さまがいくつも会社を持っていて金持ちだよ。ここもお祖父さまの持ち物さ。
でもね僕はたくさんいる孫の一人で、その中でも大したことない下っ端のほうだから跡継ぎにはならないんだよ」
「アトツギの人ってもう決まってるの? その人がオンゾウシ?」
「決定じゃないけれど、優秀な従兄弟たちが何人もいてハーバードとか外国の有名な大学を出ているよ」
「でも、もしおにいさんがユウカイされたらミノシロキンをおじいさまはハラってくれるんでしょう?」
「誘拐? 誘拐って……どういう」
「もち、たとえば……の話しだけど。おにいさんも可愛いマゴなんでしょう?」
「まあね。なってみなくちゃわからないけれど助けてくれるとは思う。カナエちゃんは変なこと聞くね、ははは」
僕は同じ女の子でもタマミやその仲間の子とはだいぶ話の内容が違うなと思った。
このカナエは何かちょっと変だ、と思った。でもそれがこの子の個性なんだと思った。
「そうだ!」
カナエは何か思いついたように左手の平に右拳をぶつけた。
その動作がたどたどしい演技のようで可愛かった。
「おにいさんが家に入れてくれて紅茶とかご馳走してくれたから、なにかお返しをしなくちゃ」
「そんな……そんなこと期待してないから」
「なにが良い? なんでもしてあげるよ」
カナエは僕の右手を両手で掴むとぐいと自分の胸に引き寄せた。その言葉と動作に僕の心臓はドキッとした。
確かにタマエが言った通り『マショウの女』の幻惑を感じた。
 


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