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LADY GUN
【推理 推理小説】

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加藤綾美の価値-9

 2人は夜の20時まで仕事をしていた。一段落ついて帰る準備をし始めたその時だった。
 「おい、城南地区でレイプ未遂事件発生だ!犯人確保したようだ。皆川、城南署に一緒に来てくれるか!?」
石田が慌てた様子で駆け込んできた。
 「はい!!」
緊張が走る。もちろん主犯格ではないだろう。しかし一味ならそこから主犯格逮捕へと一気に近づく。静香と若菜は石田の車に乗り城南署へと向かった。
 「被害者は?」
 「塾帰りの女子高生だ。覆面をした男2人に車に押し込まれた所を目撃した通行人が通報して、公園の駐車場で暴行しようとしたところで犯人確保となったようだ。」
 「女子高生…ですか?」
 「ああ。」
静香は少し期待が薄れた感じがした。追っている犯人グループは婦警以外狙わないしそんなすぐ見つかりそうな場所で襲わないはずである。しかし加藤綾美も婦警ではない。何か目的のある犯行なのかもしれないと思ったりもした。
 城南署に着いた。犯人は2人組。静香は早速取調室に入る。
 「失礼します。」
静香は犯人を見た。ごく普通の大学生と言った感じだった。静香は直球を投げかける。
 「あなたはあの覆面集団の仲間?」
青年は首を大きく横に振る。
 「ち、違います!俺はニュースであの覆面集団を見て、ただレイプしてみたくなっただけなんですよ!本当ですよ!」
静香は無表情で青年に寄る。
 「やってみたくなったでレイプされたら女はたまらないのよ!!」
胸ぐらを掴む静香。
 「は、反省してます!!ご、ゴメンナサイ!!」
泣きそうな青年。
 「謝る相手が違うわ!?例え未遂でも女の子が背負った傷は大きいのよ!?男で言ったらチンチン握り潰されたようなもんよ!なんなら握り潰してあげましょうか!?」
 「ゆ、許して下さい!」
萎縮しまくる青年。取調室にいた捜査官が言った。
 「彼らは一連の事件とは関係ないみたいですね。」
 「そうですね。私もそう思います。」
静香はお辞儀をして取調室を出た。
 「先輩、カッコいい〜!」
 「茶化さないの!」
 「す、すみません…。」
マジモードの静香は何とも言えない威圧感があった。


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