幼馴染み転校生の野望-4
「ちょっと、冗談きついわよ!みんな!」
「そんなことがあるわけなかんべな玲奈」
「そ、そうですよ。玲奈」
「・・・冗談」
春と理名に可鈴が匠に恋をしていることをごまかすのを良いことに由利が更なる追い撃ちをかけて揺さぶりをする。
「じゃあ今度やる文化祭の学園全体で選ばれるミス桜学園コンテストで優勝したら匠とデートするってのはどうや?」
ミス桜学園コンテストとは毎年文化祭でやる二大イベントのひとつ。
ちなみにもうひとつは生徒会恒例の演劇だ。
「いい機会だわ。これを機に私が優勝して匠の彼女として確立してやるわ」
「それでこそ、うちの恋のライバルや」
「はぁノリ気じゃねぇがやってやるべ」
「嫌なら出なくてもええで!ライバルが減って助かるし。まぁいばらぎの田舎者にゃ負けんわ!」
「だ・か・ら!いばらぎじゃねーよ!い・ば・ら・き!き!だよ!いい加減ちゃんと覚えろよ!関西女!」
さっそく春と由利が火花を散らして結局は理名と可鈴も由利にのせられる形でミス桜学園コンテストに出場することになった。
「そういえば何で転校生が生徒会室にいるんだべ」
「私が呼んだのよ。さっき言った生徒会でやる出し物の演劇で生徒会以外の生徒のゲスト出演に暁由利さんをえらんだのよ」
そして文化祭準備期間の間は生徒会室に一時的ではあるが演劇のゲスト出演のため由利も生徒会に参加することになったのだった。
いったいどんな文化祭になるのか俺は不安を抱きながら月日が流れて桜学園文化祭準備期間に入った。