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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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一生分の恋-2

「純兄ちゃんどうするんだろう......」
今日の放課後、友達とカフェに入った時後ろの席の話が聞こえてきた。
「ねぇ亜梨紗!やっと告白出来たね!」
「うん......まだ返事をもらってないから微妙なんだけどな......」
「大丈夫だよ!純君優しいから断らないよ!」
「!!!!!」
後ろを見ると亜梨紗さんだった。
(まさか純兄ちゃんに!)
二人の会話から亜梨紗さんが純兄ちゃんに告白したみたいだった。
「なぁ瑞希......お前....何年アイツの友達をやってるんだ?」
「えっ?」
「アイツは....告白を断ったりしたらアタシが傷つくからって....アタシと付き合ったりしないよ....そんな中途半端な優しさが一番人を傷つけるって知ってるよ......」
「亜梨紗......」
「だから嬉しかった....アイツが考えさせてくれって言ってくれたって事は真剣に考えてくれるって事だからな......返事はNOだろうけどな......」
「どうしてよ!亜梨紗は純君の事こんなにわかっているじゃないの!純君だって亜梨紗の事......」
「たぶん一番わかってくれていると思う......友達の中では......」
「だったらどうしてそんな事言うのよ!」
「わかるから......わかりすぎるから......」
「えっ?」
「アタシといると....どうしても茉莉菜を想い出すからな......アタシだって......瑞希だって想い出す時があるだろ?」
「ゴメン....」
「瑞希が謝る事じゃないよ......でもな......瑞希がそうなんだから......アイツは余計に......そうアタシに想わせるのもイヤだろうし......」
「亜梨紗......」
「なんで瑞希が泣くんだよ!」
「だって....だって....ゴメンね....私....亜梨紗の友達なのに....純君の友達なのに....茉莉菜の友達なのに....浮かれて喜んでた......亜梨紗が告っても純君がなんて返事するか....少し考えればわかるのに......本当にゴメンなさい......」
「何言ってるんだよ!アタシは感謝してるよ......アタシに残された時間は少ないから......心残りなく旅立てるよこれで......」
「亜梨紗ぁ....」
「泣くなよ....まだフラれたワケじゃないんだから......って言ってる事矛盾してるな......」
「そんな事ない....大丈夫だよ!この私が保証する!」
「瑞希に保証されてもなぁ......」
そんな会話だった....
(亜梨紗さん告白したんだ......どうしよう......)
私は言いようのない不安に襲われた。
その夜、私は眠れなかった。朝早くに起き出した私はマンションを少し出た所で純兄ちゃんを待った。しかし、純兄ちゃんは現れなかった。
「今日は休みかな......」
私は諦めて学校へと向かった。途中で美菜お姉ちゃんが待っていた。
「美菜お姉ちゃん!おはよう!」
「あっ!おはよう!笑美ちゃん!」
美菜お姉ちゃんは私を笑顔で迎えてくれた。しかし、私が一人だと気づくと表情が暗くなった。
「葛城君は休みか......」
「うん....そうみたい......」
「そっか......じゃ....行こうか......」
「うん......」
私達は学校へと歩き始めた。私は亜梨紗さんが純兄ちゃんに告白した事を言うべきか迷っていた。結局決心がつかないまま学校に着いてしまった。




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