体育祭の優勝ご褒美-2
玲奈は衣装替え部屋に入り任侠コスプレに変装する。
だが出てきた衣装はまさにガチの黒い着物で菊と桜の刺繍が施されていてさらにはかつらまで完備されていた。さすがの凝り性と言うべきかと呆れ返る玲奈であったがまだまだ序の口であることを知る。
その事は女子の気高い悲鳴からはじまった
「きやああぁぁぁぁぁ!素敵!格好いいわ!」
薄々感ずいていた玲奈
悲鳴の矛先は黒い袴にオールバックの髪型に今時のアーティストが着用するかのようなサングラスを着けて玲奈の俄然目の前に現れのだった。
匠こと、おたっくんだ
「なんで俺まで任侠コスプレをするんだ?女子の気高い悲鳴がウザくてたまらん。」
「なっなかなか型にハマるわねっ ふんっ!」
「何で玲奈が怒ってるん?」
しかし玲奈はさまになるなぁ
その任侠コスプレにピッタリハマり京美人と思わせる美貌
全言撤回すると誓ってみる俺は玲奈の着物に拝みたい
ありがたや ありがたや ありがたや
休息を与えぬ間に匠の手を引っ張って走る玲奈
「ほらっ!匠 急いで走るわよ!」
イケメンオタクと美少女生徒会長が走る姿は見ている者を圧倒するくらいにお似合いだ。
「はぁ、おたっくんの内面がオタクじゃなければ私も告白したのになぁ」
「でもさオタクなだけで性格は優しいよね?」
「何でそんなことが分かるの?」
「だってみてみなよ!あれ!」
女子生徒の視線に写る二人は恋人同士と思わせるほどになっていて、自然に笑顔になる俺と玲奈
「だよね・・・おたっくん、いいかも」
いつのまにか任侠コスプレを境に俺の好感度が急上昇した。