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It's
【ラブコメ 官能小説】

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△△△△△-2

「風間…お前、保健師もっと頑張れ」
クリスマスイブの昼時、陽向は城田と面談をしていた。
この前家で解いた模試の結果が返ってきたのだ。
看護師の方はギリギリでC判定、保健師はなんとE判定だったのだ。
こんなクリスマスプレゼント、いらない…。
「今からでもまだ間に合うから、頑張れよ」
「…はい」
ため息をついて城田の研究室を後にする。
間に合うと言っても、この頭では相当努力をしなければ受かるわけがない。
現実を突きつけられ、一気に焦りを感じた。
重い足取りで食堂に向かう途中、突然後ろから頭をはたかれる。
「…った!」
振り向くと、湊が「よっ」とニヤつきながら立っていた。
「負のオーラがすげー漂ってんだけど」
「…てか何でここいんのよ」
「待ち伏せ」
「あっそ」
陽向は踵を返して歩き始めた。
湊が隣に並ぶ。
「全然相手してくんねーのな」
「今はそーゆー気分じゃないの」
湊はニッと笑うと、陽向の腕を引っ張って、近くの空き部屋に入った。
「えっ!ちょ…な、何?!」
「わかんねー」
「意味わかんな…っん!」
壁に陽向を押し付けて唇を塞ぐ。
「ん…ぁ…や…めてっ!」
本気で嫌がっているのに、湊は楽しそうにしている。
そういえばここ最近、セックスしていなかったな…と頭の片隅で思う。
そのせいなのだろうか…。
色々と考えていると、湊の手がスカートをたくし上げ、ショーツの中に入って来て、陽向の思考は停止した。
「…っや!こんなとこで…ありえないんだけど!」
「なんで濡れてんの?」
湊は唇を離さずに囁いた。
その声に、このありえないシチュエーションに、ドキドキしてしまう自分がいる。
「答えて、ひなちゃん…」
「ばっ…ばかばか!やめてよっ!」
指が2本、奥に入り込む。
陽向は小さな声を漏らして湊のシャツの袖を握った。
「相当ご無沙汰なんですけど」
「…っあ」
指がグッと曲がる。
陽向は耳まで真っ赤にして湊の腕を叩いた。
指が突然速く動き出す。
濡れそぼったそこは、いやらしい音を立てて2人の耳に届いた。
「は…あぁ…湊っ……いや…」
「すっげー濡れてる…」
湊は陽向の耳に舌を這わせて、中を攻めた。
「んぁぁ…や…やだっ……。イッちゃうから…やめて…」
「やめない」
今度はクリトリスを捉える。
陽向はビクッと身体を震わせて湊にしがみついた。
「んっ…あっ…」
出そうになる声を堪えるのに必死になる。
湊は左腕で陽向を抱き締めて太ももに自分のものを擦り付けた。
湊の息が上がる。
その唇で、再び唇を塞がれる。
「んぁ…湊……ダメ…イっ…ちゃうっ……」
「イキな」
甘い声に全身が震える。
陽向は右手の甲を口に当てて、ギュッと目を閉じた。
ビクッと痙攣すると、全身の力が抜けて、湊の胸にもたれかかった。
「は…あぅ……ぁ…」
「イっちゃった?」
陽向はコクンと頷き、「ばかっ」と言って湊の背中を思い切り叩いた。
「ありえない…こんなとこで…」
「ドキドキしたっしょ」
「……」
湊は壁にもたれかかると、陽向を抱き寄せて「お前見たら抑えらんなくなった」とはにかんだ。
「ほんとは最後までやりてーけど」
「やんないし」
「続きはまた後で」
陽向は顔を赤くして湊を軽く叩くと、空き部屋から出て行った。
その背中を目で追い、湊は自分の股間を一瞥して息をついた。

今日は湊の家に行くことになっている。
しかし、湊は先生に頼まれごとがあるとかで、帰るのが遅くなるとのことだった。
陽向は駅前のスーパーで夕飯の品とワインを買った後、ケーキ屋で湊の好きなチョコケーキと飾り用のロウソクを買い、湊の家へと向かった。
合鍵を使い部屋へ入り、いつものように綺麗に整頓されたリビングへと足を運ぶ。
今日はクリスマスイブ。
だけど、それ以上にもっともっと特別な日。
陽向は湊が帰ってくるのを楽しみに待ちながら、キッチンに立った。

20時を過ぎた頃、インターホンが鳴った。
「はいはーい!」
陽向は満面の笑みでドアの鍵を開けた。
が、ドアが開く気配がない。
いつもなら、「腹減ったー」とか言いながら湊が入ってくるはずなのに。
おかしいな、と思いドアを開ける。
…誰もいない。
ふと足下に目をやると、ブリキでできたサンタのオモチャが全身をギコギコ鳴らしながら歩いて来るではないか。
陽向は、ぷっと吹き出して「湊、いるんでしょ?」と笑った。
するとドアの後ろから湊がひょっこり顔を出して「バレた?」とお決まりのニヤニヤ顔を覗かせた。
「メリークリスマース!」
湊は笑いながら言うと、ケラケラ笑う陽向の頭の上に小さな箱を乗せた。
「なにこれ?」
「ん?ケーキ」
「えー!あたしも買って来ちゃったよ」
「あそ。じゃー冷蔵庫入れといて」
陽向はケーキの入った箱を冷蔵庫に入れようと、靴を脱いで廊下に上がった。
「ちょっと待てよ」
「え、なに?」
「こいつも拾ってやって。寒いってよ」
湊はサンタのオモチャを見て真顔で言った。
それがなんだか可笑しくて笑いがこみ上げる。
「はいはい」
陽向はサンタのオモチャを拾ってケーキの箱と一緒に持って行った。


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