不倫-2
私が容姿を変えたのは仁科さんが異動してきて1ヶ月後の歓迎会の日でした。前日に髪を軽く染め髪型をアウル・ミディアムにしました。ネットで見て気に入ってこの髪型に変えました。通勤はいつも制服で家を出るので勤務先の人が私の私服を見る機会は殆どないので違いは分からないと思いますが、ジーンズ主体は変わりませんがトップスを体のラインが良く分かるようなピッタリしたものにしました。ちょうど暑い時期にさしかかったのでいいかなって。その着替えを持ってその日は出勤しました。
髪型を褒めてくれる人がたくさんいました。メイクも気合い入れたので雰囲気変わったねと、特に男性社員から褒められました。仁科さんも褒めてくれました。今まであまりかまってもらえなかったので1日ウキウキしてました。
歓迎会が始まり乾杯をしていい雰囲気の飲み会が始まりました。私は偶然仁科さんの隣でした。でも反対の横に一番若い佐山ゆかりちゃんがいて仁科さんと良くしゃべっていました。何とか話に混ざっていました。そして話をしている(聞いている?)うちに、少しずつ仁科さんの事が分かってきました。
「三奈さん、何で仁科さんがこの中途半端な時期に異動してかたかわかりますか??」
「え?分かんない。何で??」
ゆかりちゃんがニヤニヤしながら言いました。
「ほら、うちの会社は同じ営業所内での恋愛禁止じゃないですか?仁科さんは受付の吉川美香ちゃんとの交際がバレちゃって飛ばされたんですよね!」
「飛ばされたってさぁ、イメージ悪いじゃんかよ。俺が自分から異動願い出したんだよ。美香は運転しないし家から歩いてこれる距離だから、他の営業所じゃ可哀想だと思って俺が異動したんだよ。」
「そうなんですか??優しいんだ、仁科さん。」
「いや〜!アハハ!」
照れる仁科さん。
「23歳のピチピチで可愛い彼女の為ですもんねー!」
「え?仁科さんの彼女ってそんなに若いんですか??」
「まぁね!」
何故か知らないけど少しジェラシーを感じました。
「それに私の友達ですから、美香ちゃんは。だから浮気したらすぐ報告しちゃいますからね??」
「しねぇし!」
仁科さんとゆかりちゃんは元々顔見知りだったんだ…。どうりで良く話してる訳です。納得。するとゆかりちゃんが私をいじって来ました。
「ところで三奈さん、雰囲気変わりましたよね〜!」
ドキッとしました。
「変かな…?」
「変じゃないですよ〜。いい感じ!三奈さんて美人だったんですね〜。」
「そんな事ないよ…」
ちょっと恥ずかしくなりました。
「でも美人顔じゃん、三奈さんは。もとがいいもん。俺は初めて見た時から美人だと思ってたよ?なんか、私が本気になればって感じしたもん。」
ドキッとしました。私が思っていた事を見抜いていました。
「だからって浮気したら報告しますからね??」
「しねぇし!」
そういう事情で異動してきたんですね。納得しました。それから色んな話をして歓迎会は終わりました。