恥辱調教-2
「ふふふっ……。そう怖がるな」
「あああ、滝山さん、もうやめて。あっ、何するんですか」
「暴れられると調教がしにくいからな」
背を向けた雅恵に、滝山はポケットから黒い革の拘束具を取り出し手首を掴んで後ろ手にした。
「ここはあまり人が来ないとこだけど、大きな声を出すと気づかれるかもしれないな。我慢できるかな。ふふふっ!」
「ああああ……」
雅恵は腕を拘束されただけで全身がわなわなと震えた。後ろ手にされた人妻はこれから行われるであろう淫靡な行いに嫌悪と屈辱の恐怖を感じていた。
「あああああ……。どうして、どうして、こんなことに……」
溜息のような声を漏らす雅恵の耳に低いモーター音が聞こえた。
「感度の良い奥様を啼かすおもちゃだよ」
滝山の手にローターがコードにぶら下がって振動している。それは親指程の大きさの楕円で紺色をしていた。雅恵は玩具の存在を知っているが目にしたことは初めてだった。この奇妙なもので一体何をしようというのだ……。
後ろ向きの雅恵のブラウスのボタンを滝山が外し、スカートから引っ張り出した。
「むうううっ!」
身を揉むように若干の抵抗を示すが形だけに終わってしまう。滝山が白いブラのカップを乱暴に絞り、頂点のあたりにローターを当てた。
ブブブブブッ! カップに共鳴してローターの音が若干大きくなった。
「うっ! ぬうううううっ!」
無理やり絞り出された乳首がカップ越しにローターの細かな振動をくわえられ震わされている。機械の送り出す震えは人間のものとは全く別の悦楽を送り込んでくる。休む間をあたえず無慈悲な震えを与えで雅恵を責め続ける。
人間どうしの愛撫とは程遠い、いやらしい玩具で悦楽を引きだそうとする破廉恥な行為は雅恵には全く理解ができなかった。だが、確実に、その嫌悪する玩具は雅恵の弱点をついている。
「くううううっ! いやっ!」
声を押し殺したまま歯を食いしばり顔を仰け反らせて耐えている。
「どうだ。カップの上からでも利くだろう。いつまで声を押し殺せるかな」
ジジジジジジッ! 裾野から頂点に向って何度も責めあがるローターに早くも雅恵はやり込められてゆく。やわやわと揉みだされる乳房に感情をもたない機械が鋭い震えで肉体を締め上げていく。
「クッ! クッ! むうううっ!」
左右の乳房が交互にローターの餌食にされ、雅恵は身を振りほどくようにするが背後の滝山に抱きつかれ逃れることができなかった。ローターを当てられていない乳首はカップの上から滝山のしつこい指に摘ままれ、擦られている。
「くぅ……。やめなさい! いやらしいっ!」
「ほう、全く感じていないか。それじゃあ、直かに当ててやるぞ」
滝山がブラを下から掬い上げると重たげな乳房が揺れ出てきた。
「くううううっ……」
連日の凌辱を受けた身体でも肌を他人である滝山に晒すのは恥辱の極みを感じる。しかも後ろ手で無抵抗を強いられた身体では隠せる術もなかった。
滝山がローターをペロリと舐めたっぷりと唾液で滑りをくわえた。
「ほら何も感じないか?」
「う、うぐぐぐぐっ……」
シナシナと露わになった乳房を揉み解しながら、振動する楕円を重みをもった乳房の頂きに螺旋状に這い上がらせていく。乳輪の周りに塗り付けるような動きで乳首を脅かしていった。
「ほらどうだ。声を出すなよ。恥をかくぞ」
「くうっ! うっ! むううううっ!」
「ほらほら乳首が立っているのがハッキリわかる」
「くぅっ……くはぁっ!」
「我慢はよくないぞ、それそれ」
ぶぶぶぅ! おぞましい玩具は乳房を這いずり回っている。
滝山が乳房を絞るたびに雅恵は淫靡な神経が鋭くまして頂上に集中していくことを止めることができなかった。滝山が操る玩具が伺うように乳首の周りを徘徊しているのを何とか阻止したい気持ちだった。だがそんな気持ちとは裏腹に乳首は隠しようもない程コリコリにシコっている。明るい窓の外に救いを求めるように目を泳がせてもどうすることもできなかった。
「むうううううっ! くうぅっ! くうっ!」
最初はかするように当てていたローターを徐々に乳首に接触させ、共鳴させてゆく。完全に押し付けられると今までに感じたことのない連続した電気が身体を感電させる。
「ぐうっ! くうぅっ! やめてぇっ!」
「乳首だけで逝きそうだな。欲しくてたまらないって顔しているぞ、ふふふっ」
ほんの数分前に夫と会っていた場所で変態的行為を強いられる雅恵は背徳的な気持ちに美しい顔を背けた。