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サディスティック・スパイラル
【SM 官能小説】

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第一章 ポンプ-13

「ひっ、いいいいっ!」
もう片方の乳首にローションが振りかけられ、首を絞められるようにコリコリと指でいたぶられている。
「どうだい……。ぐふふふっ! どんな感じだい、冴子」
「くぅっ! くううううっ!」
引きつけを起こしたように歯をくいしばったまま冴子はのけ反ったまま身体を硬直させた。
スプッ!
「くぅっ! くわあああああっ!」
二本のチューブに繋がれた乳首がトクトクと吸いつけられ、その度に冴子の身体がビクビクと反応する。乳首に送られる悦楽の電気が身体を駆け抜け、つま先まで硬直してしまう。
だんだんと身体が大きくのけ反っていき、奈落に堕ちる寸前まで追い上げられている。あと少し足を滑らせると快楽の底へ堕ちる寸前で身体が揺れた。
その微妙な狭間で疼き悶える冴子は、逝きそうで逝けない苦痛にさいなまれていた。乳首だけで逝くことは経験したことがない。
「冴子、『ご主人様、お赦しください』と言ってごらん」
生き物を瀕死に追い込んで、断末魔の苦しむ姿を楽しんでいる残酷な子供のような表情で小宮山が観察している。
汗を噴出して全身を光らせた冴子がプルプルと震えながら詰まらせた声を発した。
「あっ! あっ! あうっ! ぬぐぐぐっ!」
「逝けないのかい?! そうかそうか、じゃあ少し吸引力をアップしてやるか」
ポンプマシンの調力ダイヤルを強くしてやるとトルクが強くかかり、チューブの血管がピクピクと波打ち動き回る。
つぷっ! つぷっ!
強く吸引された乳首が薄いゴムの中でひねりを加えられて変形しているさまが見てとれる。機械による淫責に押し出され崖淵で堪える冴子が、今まさに淫獄の谷底に堕ちようとしている。
震える冴子の股ぐらを両手で広げ覗きこんだ小宮山が聞えよがしに言った。
「マンコから粘液が糸を引いて落ちているぞ。イヤラシイなぁ」
だがそんな嘲りなど聞く余裕などない冴子が最後の叫びを放った。
「くっ! わああああああっ! 逝くぅっ!」
弓なりの軋む身体をガクガクと震わせてバウンドするさまを嗤いながら小宮山が見ていた。


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二人の人間から乳首を舐め吸い上げられるようなあり得ない感覚に、冴子の身体は悦震が止まることがなかった。防御の手足を拘束され、蠢きつづけるチューブに繋がれた乳首に汗ばんだ乳房全体もがフルフルと震えている。
「こんな、こんなにされたら狂ってしまう! あっ、あっ、止めてええええっ! 先っぽが! 先っぽがツンツンしているうっ! ああっ!」
「ほらほら、またまたそっくり返ってきたじゃないか。また逝きそうだぞ」
「あっ! あっ! 逝くっ! 逝きそうよ!」
「ぐふふふっ! 今度は簡単に逝かせてやらないぞ」
小宮山は先程強く調整した吸引力を弱く戻していった。
「あああっ! あああっ! あぐうううっ……」
顔を歪めた冴子は小宮山の制作した吸引ポンプで身体を自由に操られている屈辱を感じていた。小宮山が冷静に観察している前で身体を仰け反らせて狂いながら逝くことも、疼きにもだえ苦しみながら徐々に昂ぶりを露呈していく淫らな過程も強制的に晒されているのだ。
通常ならパートナーと同じ昂ぶりを迎えて一緒に果てる行為を、自分だけ昂ぶっているのを冷静に観察されるほど恥ずかしいことはない。ましてやよりによって小宮山に対して秘部の状態をまで仔細に報告までされているのだ。
左右に激しく頭を振り頭の中の淫靡な気持ち蹴散らすようにして冴子は叫んだ。
「お願い! もう、もう赦して! あなたをバカにした私が悪かったわ!」
「だめ。赦してあげない。『ご主人様、お赦しください』って言って」
「赦してくださいっ! ね、もういいでしょ……」
「ご主人様がぬけているじゃないか。言わないつもりだな。ぐふふふっ」
冴子の苦しむ姿を見ながら吸引力を調整するダイヤルを強弱つけて楽しみだした。
「うわあああああぅっ! 逝きそうっ! 逝かせてえええっ!」
「おっと! 強くし過ぎた。ぐふふふっ、逝きたいかい?」
「つううううっ! もう少し! もう少しでえええっ!」
「逝きたいんだろ、『逝かせて下さい、ご主人様』だよ」
一度逝くと立て続けに逝きやすくなり、また逝くことを脳が覚え込み快感を貪るように働きかけてくる。冴子の身体は貪欲に絶頂を求め始めていた。
だが、小宮山の支配下に管理された身体は、逝きたくても逝かせてもらえない地獄に陥っていた。


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