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初めてのレオタード
【学園物 官能小説】

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湿度過多-1


梅雨真っ盛りの時期である。
新入部員3人の活躍もあり、先日の大会で優勝を納めた海藍大学新体操部は
ジメジメした気候の中でも倦まず弛まず練習に励んでいる。
最も、私立なので設備環境は充実しているが。


「今日も観客が多いわねぇ」
部長の加藤がポツリと一言
そこに水谷が茶化しをいれる。
「ことみちゃん、ファンサービスはいかがしましょう?」
確かに、練習場所である体育館の外から中を窺う人間(もちろん男子)が多数で
大会が終わってからその数は日々 増加の一途を辿っている。
「えっ…何もないですよぅ」
ぶー、とつまんなそうに頬を膨らませる先輩を尻目に練習に戻ることみ。
ウォーミングアップ程度に、Y字バランスをしてみると
おぉ、という歓喜と共に目線が集中する
携帯のカメラを向ける人もいる
「あれでレオタードを着てたらなぁ…」と些か残念がる者もいた。
どの部員もトレーニングウェアやジャージといった
動きやすい服装で練習するので、その手の期待は薄いのだ。
ことみにしてみればそれは偶然ながら願ったり叶ったりで
"アレ"は金輪際、着たくないと思っているが。


「ところで、美祐希ちゃんと真由美ちゃんは?」
暫くして、加藤が気付いたようにことみに尋ねた。
そういわれると、体育館内に2人の姿がない
「真由美は居残りで勉強したいと言ってました〜」
「そうか。まぁ、うちの部はその辺ゆるいからな。それで美祐希ちゃんは?」
「美祐希は授業中に誤って器具を壊しちゃったらしく
 先生にこってり絞られてから来るので遅れるそうですよ」
あー見えて実は機械オンチなんですよ、と補足する。
「なんか、大学一厳しくてうるさい先生らしくて、げんなりしてました」

「あぁ、あの先生かー。その悪評は大学中に広まってるってね」
似た事を耳にしたらしい、作本が付け加えた。
各々の練習へ戻りつつ、ふと思い出す
(そういえばあの先生、大学一変態っていう噂もあったっけな…?)



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