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嘘つきは恋の始まり 
【女性向け 官能小説】

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「トモコちゃん。探したよ」
「・・・・思ったより早かったですね」
「人事名簿にアクセスしちゃった」

え?

そんなことできるの?

「でも、流石にトモコは難しかったな〜」
「・・・・」
「俺さ?今までどおり、チコちゃんって呼んでいい?」

ちょっと・・・
エントランスで大声で話さないで欲しい。
ただでさえ、経営管理の野口さんは有名人なんだから。

ほら・・・受付のカワイコちゃんが睨んでるよぅっ。

「分かりましたから・・・声のトーンを下げてください」

キョロキョロと周りを見回して
なんでもないですよ〜というふうに
作り笑いをしてみせる。

そんな私をいきなり抱きしめて耳元で囁いた。

「逃がさないっていったろ?」

「ちょっと!」

ガバっと野口さんを引き離すと
息を吹きかけるように言われた方の耳を抑える。
やめてよ!勘違いされる!

「声のトーン落とせって言ったのはチコちゃんでしょ。
落としすぎちゃった?」

・・・このひとっっ!!!



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