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嘘つきは恋の始まり 
【女性向け 官能小説】

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野口さんを振り切って総務部に帰り
すぐに野口さんの電話番号を着信拒否にした。
そのまま、あの時合コンにいたほかの二人にも
相手の3人を拒否するようにお願いした。

おかげで今度詳しく話すためにおごる約束をさせられてしまった。

当分、社内を動き回らないほうがいいかな〜
でも、いつかはバレるのかな?

そんな時、お互いに意思がなければ
めったに会えない会社の規模に感謝した。

今日会おうという桐生さんからのメールに嬉しくなって
野口さんにバレたというドキドキが薄れ
桐生さんと約束したお店に急ごうと
会社のエントランスを横切っている時に
カバンの中が震えた。
スマホを取り出してみると
会社の総務部の番号だった。総務から?

急いでるのに。社内になるべく居たくないのに・・・
なんか今日中の仕事で忘れてたっけ?

「ハイ。谷城です」
「経管の野口です。そんなに急いでどこに行くの?」

え?
キョロキョロと見回した私の目に入ったのは
受付のカウンターから
電話線を引っ張り出して私を見ながら電話をしている野口さんの姿だった。

「野口さ・・・ん」

唖然としている私を尻目に
「ありがとうね」と目がハートになっている受付嬢に電話を返した。

しまった・・・・
受け付けは総務部だ。
受付の電話番号は総務部と大本の回線は同じはず・・・







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