37℃の夜-3
「正直言って、まさか首都高なんか乗ると思わなかったんだ。
連れの女の子が方向が一緒だから途中で下ろしてやってくれと言うもんだから、ついでに引き受けちゃったんだけどタクシー代とホテル代支払って、もうほとんど持ち合わせがないんだ。
途中まででいいから、連れてってくれないかなぁ?」
どこまで間抜けなんだろう?
とんだ災難に会ったわけなんだ。
こんなだから、印象すら与えないキャラなのだろうか。
「分かった、いいわよ。」
そう思うと急にこの男が悪いヤツには思えなくなった。
サンダルに足を通すと、ストラップにかからない部分だけ、網目に日焼けしている。
「ねえ…あなた、私とえっちできるとか思わなかったの?」
思えばこの男とも会う事は二度とないだろう。
今度、どこかで会っても私はたぶん覚えてはいない。
それに…
それに、えっちするのも久しぶりだった。
「せっかくだから、ちょっと休んで行きましょうよ。」
… … … …
しばらく、男に触っていないうちに私は不感症になってしまったのかと思った。
これといって特徴のない愛撫だった。
乳首を吸われてもじんっ…とくるものを感じられないし、アソコを舐めてもらってもオシッコ臭くないか心配でそれどころじゃない…
今ひとつ、欲情が湧かないのである。
それより、驚いたのはこの印象のない男のペニスだったのだ。
まず、細くてそのためか長く見える。
それなのに先端だけが丸く、ピンポン玉のように大きいのだ。
私もそう男性経験が豊かな方とは言えないけど、こんな印象の強いものは初めて目にした。
してもらった事ぐらいはちゃんとお返しをする…
その巨大な先端をそっと口の中に押し込むと、やはり大きくて口膣いっぱいに膨らむのだった。
そういえば、そもそもビアガーデンなんかに出かけたのも前の女子会の時、財政ピンチで断った私の分をヒトミが全額出してくれたお返しから始まったのだった。
でも、ヒトミはビアガーデンなんて暑苦しい場所になぜ行きたがるんだろう?
先端がこんなに肥大だという事はもしかしたら深く挿入して抜けないほどの…
未知の快楽が期待できるのではないだろうか?
先端はこんなに大きいのに、茎の部分ときたらずいぶんと細いのだ。
それに口の中に収まりきらないところからみて、やはり長いのであろう。
全体に太くて大きなペニス君というならば、確かに心踊るものはあるけれど、それ以前に私のサイズで合うかどうか分からない。
でも先端だけきゅぅっ…と拡がって、茎は絞り込んでるって想像したら興味だけはとりとめもなかった。