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ゆえとナオさん part2
【同性愛♀ 官能小説】

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第15話-2

「そうそう、引越しをどうかな?って、ゆえに相談したかったんだ」
「このマンションを、ですか?」
「うん。手足を振り回すにも狭くなってきたし、
トレッドミルを置きたいから1Fがいいのよ」
「トレッドミルって…なん?…」
「ルームランナーのことよ。ドシンドシンやるからね。
美さきのために防音の部屋も用意したいし」
「かたじけない…」
「寝室も防音にしないとね。ゆえ、最近声が大きくなってきたし」
「そんな恥ずかしいことを…。ナオさんだって」
「で、同じブロックの、角のところにマンションが建つから、押さえとくよ。
100m離れるだけだしね」
「そんな簡単でいいんですか?お金のこととか大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、ここを売ればいいんだし。家具もみんな持っていくしね。
ゆえにはキッチン周りを担当してもらうよ」
「えっ、私が?」
「料理長なんだから、自分の使いやすいようにしたらいいよ」
「わーい、うれしいなぁ。私、小さいからシンクが高くって困ってたんですよ。
でも、一戸建てじゃないんですね?」
「うん、防犯を考えるとマンションがいいね。
長期旅行するし、メンテナンスも面倒無いしね。
この部屋は眺めが良かったんだけれどね。
将来的には海外に住むかもしれないから、家にこだわりはないね。
おそうじロボと乾燥機を導入しようよ」
「いや、それは私と美さきちゃんで」
「できるところは手間を省こうよ。ロボにはおフロ掃除はできないんだからさ。
なるべく時間を作って勉強をしよう。私たちの本分は勉強だよ」
「はい」
「自転車部屋も大きくできるわぁん。アフンアフン」
「ナオさんはホントに小径車が好きですよねぇ。自分では、ほとんど乗らないのに」
「あなたたちが乗ってくれるからいいのよん。
小柄な女の子たちが小径車に乗るなんて、カワイイわぁ」
「まぁ、いいですけど」

こうして私たちは引越しとなりました。



「さて、二人の進路について話し合おうか?」
「進路、ですか?」
「そう、二人ともじきに進学を迎えるんだから、
自分が進みたい方向くらいは考えておかないと。
美さきはどう?音楽を気に入ってるようだけれど?」
「音楽、楽しい…やりたい…」
「うん、私も美さきは向いていると思う。美さきのMixは走れてとてもいいもの。
どんどん進めなよ。
でも、勉強もしっかりしないとね。美さきは将来、理系女子になるだろうけど、
いま習っていることは、それ以前の基礎的なことだからね。
中学からは私立がいいね」
「はい…」

「ゆえはどう?」
「私は料理、栄養学を勉強したいです。
NZのレースに向けて、ナオさんの料理を作っていて思ったんです、
食事が人の身体や精神を作るんだな、って。
ナオさん、短期間でマッチョになっちゃうんだもん」
「あのときのゆえは、よく勉強してたもんね。
私は一生走るつもりだから、専属の管理栄養士がついてくれるのは本当にありがたい。
ゆえが学ぶべきは、栄養学、運動生理学か。家政学も範疇なのかな?
高校は普通科で理系に進んで、大学で食物学・栄養学のあるところがいいかな?」
「はい」
「いいね、具体的になってきたね。
みんなで、目標もってがんばろう!」


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