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美しき姦婦たち
【その他 官能小説】

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聖なる淫水(1)-5

(5)

 缶ビールを一本空け、二本目を飲んでいると浴室のドアが開いた。
「ああ、さっぱりした」
頭にタオルをかけて髪を吹きながら、ふうふうと息を吐く。冷蔵庫を覗き、
「アイスティーがある。飲んでいい?」
「いいよ」
長めのTシャツにパンティしか穿いていない。つんと突き出た乳首と膨らみが動きに合わせて揺れている。明らかにノーブラである。不思議なもので、ついさっき一糸まとわぬ体を眼前にしたというのにそれ以上のときめきが起こった。
 白いシャツはごく薄い生地で肌の色さえかすかに透けて見える。胸から腰への曲線を目で辿ると浴室で見た大きさと形が浮かんでくる。シャツの裾はようやく股のY形を隠す。
(きれいな肌だ……)
十六歳の輝きが眩しい。

(困った……)
坂崎はペニスを押し下げて脚を組んだ。挟み込まれてもがくように動く。
 
「伯父さん、ケーキ食べる?」
「飲んでるからいいよ」
「じゃ、あたし食べよっと」
テレビを観るふりをしながら視線は彩香の姿態を絶えず追う。わずかに腰を突き出して冷蔵庫を覗くだけでパンティの食い込んだ尻が見える。
(可愛い……)
実にまろやかで愛らしい形である。
「フォークはその下の引き出しにあるよ。小皿は上のガラス戸の中」
彩香の体が屈んだり伸びたり細かに動く。それを眺めているのが堪らなく楽しい。坂崎は徐々に彼女の弾ける肉体に魅了されていく自分を自覚していた。

 全体の肉付きはまだ熟し切ってはおらず、スリムであるが、尻から太ももへのラインはすでに女の優美さをもって流れている。
(柔らかいだろうな……)
脳裏にくっきりと残る鮮烈な裸体が目の前を動いている。その彩香と同じ部屋に寝るのだ。
(寝られるかな……)

 彼女はケーキを食べながらバラエティを観てけらけら笑っている。シャツの裾は捲くれて下着は丸見えだ。まったくの無防備である。
 クリームのついた唇を舌で舐め回す。喉の動きはそこだけ見れば妖しい蠢きのようだ。まだ乾ききっていない漆黒の髪が肩にかかって項を被っている。太ももは磨きぬかれたように光沢を放っていた。
(ぞくぞくする……)
こんな至近で少女の肉体を眺められるなんて。……鑑賞に値する美しさである。

 十六歳の姪である。何度も言い聞かせる。それはわかっているし、揺れる心も衝動を抑制する葛藤ではないと坂崎は思っている。匂うほど間近の肉体から受けた性的刺激に戸惑っているだけだと理解していた。誰だって反応してしまうにちがいない。単純にそれだけのことだ。だから理性を失うことなどあり得ないと思ったし、この状況を心の赴くままに視覚の愉悦として眺めるだけだと納得をしていた。

「明日はどこに行くの?」
「アキバか新宿か、もしかしたら六本木」
「決まってないのか」
「うん。会ってから決める」
「伯父さん、帰る時間がわからないから、カギ渡しておくよ。もう道はおぼえたよね」
「うん、だいじょうぶ」
「そんなに遅くならないから帰ったら何か食べに行こうか」
「あたし何か作っておこうか」
「いいよ。大変だから。寿司取ってもいいし」
「あ、お寿司いいね。食べたい」
すぐに決まって、宅配寿司のメニューを探した。
「頼んでおいてくれれば助かるな」
「はい」
坂崎は一万円を渡し、さらにもう一枚、
「これはお小遣い。寿司は好きなものでいいから。任せるよ」
「ありがとう。こんなに……」
彩香の輝く笑顔を見て愛しさがこみあげてくる。

(この娘を抱いたらどんなだろう……)
ぽつんと泡のような感情が生まれて彼はうろたえた。
(俺はどうかしてるのだろうか……)

 寝室は六畳間だから二組の布団を敷くとくっついて見える。彼は少し間を空けた。
 リビングに戻ってもう一本缶ビールを取り出した。
「また飲むの?」
「え?」
ちょっとぎょっとした。その言い方が陽子によく似ていたからだ。もっとも同じ土地で育ったのだから似ていても不思議はないのだが、彩香が妙に大人びて見えた。
「飲み過ぎないでね」
「うん。これ一本。暑かったからね」
「じゃ、おやすみなさい」
シャツの裾からわずかにパンティが覗いて引きしまった尻の肉が見えた。
 ビールを飲み干したあと、ウイスキーをグラス半分ほど煽った。
(できるだけ早く眠りたい)
その思いからである。

 しばらくして電気を深夜灯にしてそっと襖をあけた。部屋の隅に置いてあった電気スタンドが枕元にあって微灯にしてある。些細なことだが微笑ましく思った。
 顔は向こう側でタオルケットを腹に掛けただけの下半身はむき出しである。やや股が開いてシャツが捲くれているので白い下着とボディが何ともエロチックである。
(おや?)
気がついたのは布団の位置具合だ。ぴったりくっつけてある。……たしか空けておいたはずだ。わずかな間隔だがそれが彼の『伯父』としての気持ちのつもりだったのだ。それが、なくなっている。
 彩香がそうしたにちがいない。
クーラーの風が静かに流れていて薄明かりの中に彩香の顔が白っぽく見えた。


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