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Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

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Betula grossa〜出逢い〜-14

「梓の言う通り男にしておくのもったいないね!」
そう言って笑った。
「そう言われても嬉しくないんですけど....」
「まあそう言わず座れ!」
俺は椅子に座らされた。
「新たな世界を見せてやるからな!」
香澄さんはメイク道具を持って近づいて来た。
「どういうのがいい?」
「そんな事俺に聞かれても....って..香澄さんに頼めばいいんじゃないですか?」
「ああ....モデルの話しね....確かに興味あるけど....これから約束があるんだ!」
「もしかしてデート?」
梓さんが口を挟んだ。
「だったらいいんだけど....兄貴がこっちに来るんだ!」
「なぁんだ....」
梓さんはホッとしたように呟いた。
「あの....つかぬ事を伺いますが....」
「なんだ?少年?」
「香澄さんって女性ですよね!」
「戸籍上はな!なんなら確かめてみる?」
香澄さんが服を脱ごうとしたので
「い....いえ....その必要はありません....」
「本当にいいのか?私はかまわないんだぞ!」
「本当にいいです....」
姫川さんと笑美ちゃんがものすごい顔で睨んでいた。
「香澄!あまり少年をからかうな!美菜ちゃんも笑美もそんな顔しないで!せっかくの美人が台無しだよ!」
梓さんはそう言って笑っていた。梓さんも香澄さんも美人なんだから言葉使いを変えればモテると思うが、そんな事言うと何をされるかわからなかったので黙っていた。
「さて話しをもどすが、どうする?」
「よくわからないのでお任せします....」
俺は何を言ってもムダなのであきらめた。
「よし任された!」
香澄さんはニッコリと笑って
「そうだなぁ....エクステを着けさせたいところだが少年にまだその覚悟がないみたいなのでこれで我慢しとくか....」
エクステ?聞いた事もない言葉に戸惑っているとカツラを被せられた。香澄さんはクシで整えた後
「少年!今は若いからいいけど..お肌のケアを怠っていると後で困る事になるぞ!」
「えっ?どうしてですか?」
「だんだん化粧のノリが悪くなって....」
「あのぅ....俺は別にそんな趣味は....」
「あっ!悪い悪い!そうだったな!少年の綺麗な肌を見ていたらつい....」
「ついって....」
俺は苦笑するしかなかった。香澄さんは俺の顔にメイクをしてくれていたのだが、そんな事より綺麗な女性の顔が目の前にある事に照れてしまいそれどころではなかった。
「どうした?少年?顔が赤いぞ?」
俺にメイクをしながら香澄さんが聞いてきた。
「すみません....綺麗な人をこんな間近で見る事が今まであまり経験なかったもので....」
「バッ..バカ!変な事言うな!」
今度は香澄さんのほうが照れて少し赤くなっていた。
「ほら!出来たぞ!」
香澄さんは鏡を見せてくれた。鏡を見るとそこには、自分で言うのもあれだがかなりの美少女が写っていた。
(これが....私?....じゃなかった....これが俺?)
「どうした?何見とれているんだ?」
香澄さんが笑いながら突っ込みを入れた。
「香澄さんのメイクってすごいなぁって思って....」
「何言ってるんだよ!少年のモトがいいからだよ!私は何もしてないよ!ってお前達も何か言えよ!」
梓さん達は驚きのあまり一言もしゃべらなかった。
「いやぁ....少年が美少女だって思っていたけど....まさかここまでとは....女として自信をなくすっていうか....」
梓さん呟くように口にした。
「これでも一応プロだからね!ついでにお前達もやってやろうか?」
「是非お願いします!」
梓さん達三人は口を揃えて返事した。
「あっそうだ!ちょっと立って!」
香澄さんは俺を立たせて体のサイズを測った。
「ゲッ....」
俺のウエストを測っている時に香澄さんがもらした。


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