妹-5
「ああ!ありがとうございます!!私ごときにこのような立派なものをくださるなんて。大変光栄です!早速つけさせていただきます!!」
紗亜揶はピチャピチャと唾液を塗りたくり滑りをよくすると、唇にあてがいイッキに呑み込む。
ズロロロロロロ!
ウゲェ…ごごごごッ!!
外から見てもわかるほど喉は膨らみ、鎖骨の辺りまで入っているのが見てとれる。
普通なら気道もふさがり、呼吸ができず、命に関わるものだか、これもあのノートの力だ。
すると、家の玄関の閉まる音と帰宅を告げる声がする。
「今日はここまでだな…後は自分の部屋で待機していろ。布団のなかにいろよ、風邪で早く寝たといっておく。」
紗亜揶はピクピクと余韻に浸りながら僅かに頷くと、自分の部屋へ戻って行った。