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星を数えて
【初恋 恋愛小説】

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星を数えて act.3-4

「…チャンスすら、くれないってこと……?」


夜の深い藍色の空に私の声は溶けて。





じわりと、私の目は熱をもつ。





「てか、何敗けてんの私」
ゴシゴシと目を擦って、前を見つめて歩き始める。





大丈夫。

崇の部屋の灯りがついていなくても、きっとこれで泣かずにすむよね。





次の日、日曜なのに、というか日曜だから、というか、朝からのバイトはやはり眠い。眠い上にまた雨で憂鬱だし、届いた商品を並べたりして忙しい。





「休憩していいよ」





そう言われて時計を見ると、もう1時を回っていた。
「叶ちゃんおはよう」
っておはようじゃないけど、と友希さんが出勤してきた。おはようございます、と私も微笑みを返す。
「昨日ね、彼初めて私ん家に来たの」




付き合ってまだ1週間らしい。合コンで出会って、そこで友希さんは崇に一目惚れしてしまった。





「でね、はやいんだと思うんだけど」
「…はい」
頭が痛い。もう聞きたくないって、全身が叫んでる。





「夜、初めてをあげちゃった」





あぁ。





幸せそうな友希さん。


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