今の晴菜と今の俺-16
子供だと思っていたのに・・・
なんだか晴菜の結婚宣言にドキッとした。
もうそんな年になったのか?
いつまでも俺の妹じゃいてくれないんだな・・・
S女は・・・
小学部から入る子はほとんどがお嬢さん。
中学部からは成績優秀者と決まっている。
高等部の募集はない。
小学部から入学した晴菜はやっぱりそれなりにお嬢さんで・・・
晴菜のオヤジさんは日本有数の大会社の役員だったな。
結婚は・・・
オヤジさん関係なんだろうか。
「私の自由な時間は22歳までなんだ。だから、あと5年半。自由にさせてよ」
俺を見つめた目は寂しそうに笑っていた。
いつの間にか・・・
心を大人にした晴菜は
合コンという時間に女子高生という自分を
閉じ込めようとしていたのかもしれない。
この話はこれ以上、俺が口出しすることではないし
口出ししちゃいけないと思った。
が・・・
こんな小さい子が自分の決められた将来に立ち向かっていくのを
強いな・・・と思い
思わず抱きしめてあげたくなった。
「ね?」
「ん?」
「さっき会った純にぃの彼女さんさ・・・」
「あぁ」
「純にぃ、本気じゃないでしょ?」
「・・・なっっ!」
「見てれば分かるよ。あの彼女さんも純にぃに本気じゃないよね?
大人の付き合いってやつ?」
晴菜はクスクス笑って俺たちの関係を見破った。
オンナって・・・・
16歳でも、こえぇよ・・・・